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ヘルペス徹底解明:原因・症状・予防ですぐに健康対策

2025/12/29
ブログ
最近特に罹患する方が増加傾向にある「ヘルペス」。
当院も開業してもうすぐ21年目になりますが、ここ最近は例年になくかなりたくさんの方がヘルペスに罹っておられるため、今回はヘルペスについて書いてみたいと思います。

1. ヘルペスの原因と種類

ヘルペスの原因は、簡単に言うと「ヘルペスウイルス」です。ヘルペスウイルス科に属するウイルスはたくさんありますが、その中でも特に人間に感染しやすい種類がいくつかあります。

 一度感染すると体に潜伏:ヘルペスウイルスは、一度感染すると神経細胞の中に隠れるように潜伏します。普段は大人しくしていますが、ストレスや疲れ、病気などで体の免疫力が落ちると、活動を再開して症状を引き起こします。

再発を繰り返す特徴:そのため、ヘルペスは「治ってもまた出てくる」という再発を繰り返しやすい特徴があります。これがヘルペスの一番やっかいなところかもしれません。

 

主なヘルペスウイルスとそれが引き起こす疾患

人間がよくかかるヘルペスには、主に次の2種類のウイルスが関係しています。

 

①単純ヘルペスウイルス (HSV)        

口唇、性器、皮膚など様々な場所に感染し、水ぶくれや痛みを生じます。口唇ヘルペス、性器ヘルペス、ヘルペス性脳炎など

 単純ヘルペスウイルスには、さらに1型と2型の2つのタイプがあります。

a.口唇ヘルペス

原因:主に「単純ヘルペスウイルス1 (HSV-1)」によるものです。

特徴:唇の周りや口の中に小さな水ぶくれができて、痛みやかゆみを伴います。チクチク、ピリピリといった初期症状が出ることが多いです。

感染経路:キスやタオルの共用など、唾液を介した接触感染が主な経路です。小さい頃に感染していることが多いです。


b.性器ヘルペス

原因:主に「単純ヘルペスウイルス2 (HSV-2)」によるものです。最近ではオーラルセックスの増加により、1型が原因で性器ヘルペスを発症するケースも増えています。

特徴:性器周辺や太もも、お尻などに赤みや水ぶくれ、ただれができ、強い痛みを伴います。排尿時に沁みたり、足が痛むこともあります。

感染経路:性行為などの直接的な接触によって感染します。


②水痘・帯状疱疹ウイルス   

子どもの頃に水ぼうそう(水痘)を引き起こし、大人になってから帯状疱疹の原因となります。

「水痘(すいとう)と帯状疱疹(たいじょうほうしん)」は、どちらも同じ「水痘・帯状疱疹ウイルス」が原因で起こる病気です。

 

a.水痘(水ぼうそう)

原因:水痘・帯状疱疹ウイルスに初めて感染することで発症します。

特徴:全身に赤い発疹や水ぶくれができて、強いかゆみを伴います。主に子どもがかかる病気ですが、大人がかかると重症化しやすい傾向があります。

感染経路:飛沫感染や空気感染など、非常に感染力が強いのが特徴です。

 

b.帯状疱疹

原因:水ぼうそうにかかったことがある人の体内に潜伏していた水痘・帯状疱疹ウイルスが、免疫力の低下をきっかけに再び活動を始めることで発症します。

特徴:体の左右どちらか片側に、神経に沿って帯状に赤い発疹や水ぶくれが現れ、強い痛みを伴います。焼けるような痛みやズキズキした痛みが特徴です。

高齢者に多い:特に50歳以上で発症しやすくなりますが、最近では若い世代でも疲労やストレスで発症するケースが増えています。


2. ヘルペスの主な症状と診断方法

①ヘルペスの主な症状

ヘルペスの症状は、初感染時と再発時で異なることがあります。また、感染するウイルスの種類や部位によっても症状の出方が変わってきます。

 

a.口唇ヘルペスの症状

口唇ヘルペスは、主に単純ヘルペスウイルス1型(HSV-1)が原因で、唇やその周囲に症状がでます。

 

初感染の場合:特に大人になってからの初感染では、症状が重くなる傾向があります。感染してから47日後に、感染部位が赤く腫れて小さな水ぶくれがたくさん現れます。リンパ節の腫れや痛み、発熱、全身のだるさ、頭痛などの全身症状を伴うこともあり、治るまでに24週間かかることがあります。幼少期の感染では、ほとんど症状に気づかないこともあります。

再発の場合:再発する前には、チクチク、ピリピリとしたかゆみや、ほてりなどの前兆を感じることが多いです。この前兆から半日ほどで赤く腫れ、13日後に小さな水ぶくれができます。発熱などの全身症状が出ることもありますが、約1週間でかさぶたになって自然に治ることがほとんどです。再発を繰り返すうちに症状が軽くなる傾向がありますが、頻繁に再発すると日常生活に支障をきたすこともあります。

 

b.性器ヘルペスの症状

性器ヘルペスは、主に単純ヘルペスウイルス2型(HSV-2)が原因ですが、近年ではオーラルセックスによってHSV-1が原因で発症することもあります。

 

初感染の場合:感染から210日ほどの潜伏期間を経て発症します。性器やその周囲、お尻や太もも、肛門周辺などに、痛みやかゆみ、不快感を伴う水ぶくれやただれが現れます。水ぶくれが破れると潰瘍になり、強い痛みを伴います。排尿がしにくくなったり、神経痛で歩行が困難になったりすることもあります。男性よりも女性の方が症状が強く出やすい傾向があります。

再発の場合:多くの性器ヘルペスは再発によるものだと言われています。水ぶくれができる数時間から23日前に、鼠径部にピリピリ感や不快感、かゆみ、うずくような痛みなどの前兆を感じることがあります。初感染時と比較して症状は軽くなることが多いです。

 

c.帯状疱疹の症状

帯状疱疹は、水痘・帯状疱疹ウイルスが原因で発症します。過去に水ぼうそうにかかったことのある人の体内に潜伏していたウイルスが、免疫力の低下によって再活性化することで引き起こされます。

 

特徴:体の片側の神経に沿って、帯状に赤い発疹や水ぶくれが現れ、強い痛みを伴います。ぴりぴりとした痛みから始まり、徐々に発疹が出現します。

 

②ヘルペスの診断方法

ヘルペスの診断は、主に問診と視診によって行われますが、他の病気との鑑別が難しい場合には検査を行うこともあります。

 

a.基本的な診断の流れ

問診と視診:発疹の見た目や、いつから症状が出ているか、かゆみや痛みなどの症状の有無、過去の病歴などを医師が確認します。典型的なヘルペスの症状が見られる場合は、問診と視診だけで診断がつくことが多いです。

その他の皮膚疾患との鑑別:口唇ヘルペスの場合、口唇炎、口角炎、細菌性口内炎などと症状が似ているため、区別が必要になります。性器ヘルペスも、診断が難しい場合があります。

 

b.検査による診断

診断が難しい場合や、より正確な診断が必要な場合には、以下のような検査が行われます。

 

ウイルス抗原検査:患部の水ぶくれの浸出液を綿棒で採取し、ヘルペスウイルスの抗原が含まれているかを調べます。迅速検査キットを使用すると、約10分で結果が判明することもあります。水ぶくれができていない初期や、かさぶたになっている後期では検査ができない場合があります。

 

ウイルス培養検査:患部からウイルスを採取し、培養して増殖するかどうかを確認する検査です。陽性であれば活動性感染が確認されます。

血液検査:血液中のヘルペスウイルスに対する抗体の有無を調べます。過去にウイルスに感染したことがあるかどうかを評価できますが、感染初期では検出できないこともあります。感染機会から1ヶ月以上経過していることが望ましいとされています。

 

3. ヘルペスの予防策と日常生活での注意点

①ヘルペスの予防策

ヘルペスの予防には、ウイルスに感染しないこと、そして感染してしまった場合に再発を防ぐことの二つの側面があります。

 

a.新規感染を防ぐための予防策

まだヘルペスに感染したことがない、あるいは単純ヘルペスウイルスの感染部位が自分とは違う、という場合に気をつけたい予防策です。

 

直接接触を避ける

水ぶくれや病変への接触を避ける:ヘルペスの症状が出ている部位、特に水ぶくれやただれには、ウイルスが大量に含まれています。直接触れないように徹底しましょう。

キスやオーラルセックスを避ける:口唇ヘルペスの症状が出ている人とのキス、性器ヘルペスの症状が出ている人との性行為やオーラルセックスは控えましょう。

タオルや食器の共有を避ける:HSV-1は口から口への接触で広がるため、タオル、食器、コップ、リップクリームなどの共有は避けましょう。

 

手洗いを徹底する

ヘルペス病変に触れてしまった可能性がある場合は、すぐに石鹸で手を洗いましょう。特に、自分の目や他の体の部位にウイルスが移ってしまうことを防げます。

 

コンドームの使用

性器ヘルペスの予防には、コンドームの適切な使用が有効です。ただし、コンドームで覆われた範囲外の皮膚から感染する可能性もあるため、症状がある場合は性行為自体を控えるのが最も確実です。

補足:水痘・帯状疱疹ウイルスが原因の「帯状疱疹」は、水ぼうそうにかかったことのない人が帯状疱疹の患者と接触すると、水ぼうそうとして感染することがあります。

 

b.再発を防ぐための予防策

すでにヘルペスウイルスに感染している人が、症状の再発を抑えるための予防策です。

 

免疫力を高める

十分な睡眠と休息:睡眠不足や過労は免疫力低下の大きな原因です。毎日しっかり睡眠をとり、適度な休息を心がけましょう。

バランスの取れた食事:栄養バランスの偏りは免疫力の低下につながります。ビタミンやミネラルを豊富に含む野菜、肉、魚などをバランスよく摂りましょう。特に、リジンを多く含む食品を意識的に摂取し、アルギニンを多く含む食品は摂りすぎないようにするという民間療法もあります。(これは科学的に確立された方法ではありませんが、試す人もいます。)

 

ストレスケア:ストレスは免疫力を低下させる最大の要因の一つです。趣味の時間を持ったり、軽い運動をしたり、リラックスできる方法を見つけてストレスを上手に解消しましょう。

適度な運動:ウォーキングやジョギングなどの軽い運動は、血行を良くし、免疫力アップにつながります。

 

体調管理を徹底する

風邪や発熱の予防:風邪などで体調を崩すと、免疫力が低下し、ヘルペスが再発しやすくなります。手洗いうがいを励行し、人混みを避けるなどして、風邪をひかないように注意しましょう。

 

日光(紫外線)対策:強い紫外線はヘルペスの再発を誘発することがあります。特に口唇ヘルペスにかかりやすい人は、外出時にUVカット効果のあるリップクリームを塗ったり、帽子や日傘を活用したりしましょう。

 

患部の刺激を避ける:唇を頻繁に触ったり、こすったりする行為も再発のきっかけになることがあります。

 

c.ワクチン接種(帯状疱疹の場合)

50歳以上の方で、過去に帯状疱疹の経験がある、あるいは帯状疱疹を予防したいと考える場合は、ワクチン接種という選択肢があります。医師と相談して検討してみてください。

 

②日常生活での注意点

ヘルペスを悪化させないため、また他人にうつさないための日常生活での注意点です。

 

a.患部に触らない

かゆみや痛みがあっても、水ぶくれは触らないようにしましょう。触ると悪化したり、他の部位にウイルスが広がったりする可能性があります。

 

b.清潔を保つ

入浴やシャワーで体を清潔に保ちましょう。ただし、患部をゴシゴシ洗うのは避け、優しく洗い流す程度にしましょう。

 

c.自己判断での治療は避ける

症状が出たら、早めに皮膚科を受診しましょう。市販薬で一時的に症状が治まったように見えても、適切な治療を受けないと再発しやすくなったり、悪化する可能性もあります。

ヘルペスは、適切に予防し、日常生活で気をつけることで、その影響を最小限に抑えることができます。もし症状が出てしまったら、躊躇せず医療機関を受診するようにしてください。


4.最後に

当院では手足を浸ける温浴や顔だけ出して入る遠赤外線サウナといった、体を温める機器を導入しておりますが、免疫力を高める上で欠かせないのが「体温」を高めること。

整骨院ではこういった体を温める機器を導入しているところもたくさんあります。ヘルペスは整骨院では直接診ることはできませんが、他の角度からアプローチする上では、整体や体を温めることはある程度の効果が期待できるかも知れません。

代替医療の手段の一つとして利用されるもの一つです。

ただし、整骨院・接骨院ではヘルペスが原因で生じている顔面神経痛や肋間神経痛・坐骨神経痛などの症状に対して健康保険を使った治療を受けることはできません。

整骨院・接骨院で健康保険が適用されるのは、急性外傷性の骨折・脱臼・打撲・捻挫・挫傷に対する処置のみとなります。そこだけは間違えないように気をつけ、健康保険を適正に利用しましょう。