治療は大事。でも予防はもっと大事。

コロちゃん騒動の真っ只中、9月末までで一旦終了するワクワクキャンペーンまでになんとかして無駄に廃棄しないよう、3回目もしくは4回目を打つことを促すかのように増え続けるかかった人の数。あくまで報道の中での人数のため、実際どれほど脅威なのかは全くもって不明なままですが、ここ最近ふと気づいたことの一つに当院で打っている方よりもむしろ一度も打っていない方のほうがかからないという事実。
果たして本当に予防効果があるのかどうか疑問に思いますが、
周囲に打てと言われたから打った
世間の風潮がそういう流れだから打った
という責任の所在を自分でなく他人に委ねることがないよう、分からないことは自分なりにインターネットや新聞・テレビ・ユーチューブなどあらゆるところから情報を入手して判断して自己責任のもと打つ打たないを決めることが大切です。
そうでなければ
あんたが打てって言ったから打ったのにこんなにつらい副作用もう嫌やわ~
というように他人に責任を求めることは決してあってはなりません。

コロちゃんにかかってしまってはまずは治療に専念しなければなりませんが、それよりも罹らないように予防することが大切です。
「口を覆うもの」
「注射」
「外出制限」
「飲食制限」
はたまた大阪府の吉村さんが言っていた
「イソジン」
などなど、そろそろそれぞれの対策というものにどれほど予防効果があったのかどうか、AIなど仮想での多分大丈夫的なデータではなく、正確なデータを出してほしいところです。
100年ほど前に大流行したスペイン風邪の時にも皆が口を覆ったり、外出や飲食を制限されたり、はたまた人の噂は恐ろしいものですがどこかの神社のお札を玄関前に貼り付けているとその家には入ってこないと言われれば神社に向かう電車が超密になっていたり、ネズミを乾燥してすり潰したものが効くと噂が流れたりして真に受けた方もあったそうです。
100年たっても大した進歩をしていないように思われる感染対策。
しっかりとエビデンスを出さなければ次の感染症に何ら対策を練ることなくまた同じことを繰り返すことになりかねません。

20年ほど前に整骨院を開業するために必要な資格を取るために岸和田の専門学校へ通っていたときに習ったことをふと思い出したため「予防医学」について書いてみたいと思います。その前に専門学校へ通っていた時に既に学習していたのがこれ。


公衆衛生学の中に1文だけ書かれていたためさほど重要視していませんでしたが、かろうじて記憶していたため
普通感冒の原因か~
程度にしか思ってなかったのが2年以上もグダグダが続くとは思ってもみなかったです。

さて、予防には「第一次予防」「第二次予防」「第三次予防」と3つの段階に分けることができます。

第一次予防
この段階では、宿主の感受性を変えたり、感受性者への曝露リスク要因を除去するまたは軽減することで疾病の発生を未然に防止することを目的としているが、その予防手段の適用は2段階に分けられます。
a.健康増進
積極的な健康状態を保持、増進することは一般的な疾病予防のもっとも基本的な段階であるため、家庭・職場・学校における良好な生活環境、適切な栄養摂取、快適な衣服、休養、娯楽、運動、休息施設などを確保する。これは単に保健・衛生の指導だけでなく、性教育、結婚相談、退職準備者の生活相談なども含まれています。近年著しく増加している慢性疾患の予防には、日頃の生活習慣の改善が最も必要となります。

b.特異的予防
個別の疾病の病因対策であるが、これが適用されるのは病因の明らかな健康障害に限られる。感染症に対する予防接種や消毒、薬の予防内服、事故の防止対策、職業病や公害による健康障害を防ぐための環境対策などが挙げられます。

第二次予防
疾病が始まっても症状がまだ現れない初期に発見することは、病気の治癒、病気の進展の軽減、合併症や機能障害の防止、放置された場合のより重篤な障害への進展や死亡を防ぐことになり、実際の予防対策上の比重は大きい、結核、循環器疾患、がんなどの集団検診がこれにあたる。多くの慢性疾患の場合、罹患を完全に阻止することは困難なため、疾病予防対策の重点は第二次予防の段階におかれています。
早期発見・即時治療は個人の重篤化を防ぐだけでなく性病のような伝染病の場合は、患者自身の治癒と同時に、他人への感染予防にもなります。

第三次予防
発症した傷病の悪化を防止し、機能障害を残さないように臨床的な対策をとること、及び社会復帰をはかるためのリハビリテーションの2つの段階があります。
a.悪化防止
この段階は、永久的な欠損や後遺症がまだ固定されていない状態にある場合に、能力低下を最小限にするための対策となります。その手段としては損傷した四肢の運動を回復させ、拘縮を防ぐための早期理学療法などがあります。また成人病や結核などにおいては、徹底した治療の継続がこれに当たります。

b.リハビリテーション
何らかの障害が残った段階では、個人を社会生活に再び復帰させる様々な試みが必要となります。その主な目的は障害者の残された能力を最大限に活用させることにあります。今日のリハビリテーションは、医学的側面と同様に心理的、社会的及び職業的側面をもっているから多くの職種の人々のチームワークを必要とします。また、種々の特別な器具や施設及び種々のサービスを長期にわたり供与する十分な財政的措置が必要とされます。

このように3つの段階に分けられますが、健康診断などで血液検査を受けた際、コレステロールが高いとコレステロール値を下げる薬が処方され、血糖値が高いと血糖値を下げる薬を処方され、痛くも痒くもないにも関わらず薬を毎日飲み続ける生活が始まります。
もしコレステロールが高い状態を放置し続けると心臓や脳の血管が詰まり脳梗塞や心筋梗塞になってしまってからでは遅いから薬を処方されるのです。血糖値が高いまま放置し続け、糖尿病が進行し、下肢の末端から壊疽したり、眼球の血管が損傷し失明してしまってからでは大変だから血糖値をコントロールする薬や注射が行われます。

これを図式で表すと
運動不足や食事の偏り・ストレスや睡眠不足など生活習慣の偏り
     ↓
血液検査や精密検査での異常が見つかる
     ↓
何ら治療をせずに放置し続ける
     ↓
病気を発症し、入院・手術などが必要となる

このような流れとなります。
これを筋骨格系のトラブルに例えると
長時間のデスクワークや運動不足による筋力低下
     ↓
体を支えることができなくなり、骨盤や背骨が歪みはじめる
     ↓
ちょっとした体の違和感を感じたり疲れやすくなる
     ↓
肩こりや腰痛が時々感じられるようになる
     ↓
五十肩や坐骨神経痛が酷くなり夜も眠れなくなる

このような流れになります。
ですので当院はじめ貝塚市泉佐野市岸和田市にある整骨院整体院に通院されるきっかけは皆さん共通して筋骨格系のトラブルが生じてからなのですが、これは例えていうなら心筋梗塞で心臓が痛くてたまらないからそろそろどこか病院へ通うようなもので、悪化してひどくなった状態の体をすぐに健康体に戻すことなど到底不可能です。

ですが当院でも指導通りしっかりと取り組んで頂いてはじめて痛みや不調から解放される方は多くいらっしゃいますが、痛みや不調が解消されてきたときこそ逆に気をつけてもらっています。
一度痛めた腰や肩は良くなった時こそ今までの痛めてしまう体の使い方の癖や生活習慣が変わらない限りまた再発してしまうことがあり得ます。

ですので治療は大事ですが予防に力を入れることはもっと大事ですね。