貝塚駅前のスッキリ整骨院です。





今回は貝塚市西町からお越しの方についてお話しますね。
『以前は1年に5回以上ぎっくり腰を繰り返すくらい腰痛がひどくて辛かったのが、ここ数年はぎっくり腰にもならずに済んでいる。でも季節の変わり目などは、時々油断するとギックリ腰になりそうな腰痛があるからぎっくりしないよう気をつけている』
とのこと。
当院に来院されたきっかけも5年以上前のぎっくり腰でした。
来院された当初は、ぎっくり腰になったらSPB療法を受け、症状がある程度落ち着いたらマッサージを受け、そして数ヶ月してぎっくり腰になったら整体を受け、落ち着いたらマッサージを受けての繰り返しをしていました。
『ぎっくり腰の度に特別治療に取り組んで、さほど腰痛が辛くない時は普通のマッサージ程度の施術を受けるくらいなら、毎回ぎっくり腰にならないようにSPB療法を受けてもらっているほうが、もしかしてぎっくり腰などのひどい腰痛にならずに済むんじゃないか?』
と思い、数年前から施術をSPB療法一本化に切り替えてからというもの、なんとかぎっくり腰をせずに過ごされています。
慢性的なひどい腰痛や、椎間板ヘルニアなどによる坐骨神経痛を伴った腰痛持ちの方に共通している検査項目にあるのが、殿屈検査の陽性反応。
殿屈検査とはコレ。

膝痛の方の画像を借りましたが、膝痛症状を引き起こしている方の場合は、このように殿屈つまり腹臥位で膝を曲げ、踵をお尻に近づけようとすると、膝関節周辺や大腿部の筋緊張による突っ張るような痛みや硬さを伴いますが、しぶとい腰痛持ちの方や椎間板ヘルニアのような坐骨神経痛症状を伴っている方は、このように曲げると腰部から臀部あたりにかけて痛みや違和感を生じます。
そしてこの症状のある方に整体施術時に必ず取り入れているのが『ブロック』
ブロックと聞くと、
『えっ、ブロック注射!?』
と整形外科でのブロック注射と勘違いされて
『痛いことされないですよね?』
とご質問されることがありますが、全く痛みを伴うことなく、むしろ自分自身の骨盤周辺の体重の重みに頼って骨盤矯正してくれるため、施術する側も楽なため、当院では大変重宝しております。

当院で絶対にブロック矯正をご提供している腰痛のパターンは膝をお尻に曲げていった時つまり殿屈時に腰部に痛みや引っ張り感がある場合。
本来であればそれ以外にも大きなパターンで分類すると3つのカテゴリーに分類されるため、同じ腹臥位でもブロックの挟み方を替えたり、仰臥位でブロック調整したりもします。
3つのカテゴリーというのは、
➀硬膜の捻じれ
↓
②仙腸関節の捻じれ
↓
③腰仙関節の捻じれ
というようなカテゴリーです。
➀硬膜の捻じれの場合は、ひどい腰痛や肩こり症状などはさほどないけど、油断すると急な首痛や腰痛などの諸症状を引き起こす手前の状態。
当院にある程度通院されて、腰痛や肩こりなどのしつこい慢性症状がある程度解消されてきた方がほとんどこのカテゴリーに分類されます。
このような方は、特にこれといった痛みや不調はそれほどないものの、油断すると肩こりや腰痛が出てくるため定期的なメンテナンスに1ヶ月に1~2回程度身体の歪みを調整するために来院頂いています。

硬膜について少し触れます。
頭蓋骨と背骨の中になりますが、硬膜・くも膜・軟膜という三層構造の膜によって中枢神経系である脳~脊髄は包まれており、この膜と中枢神経の間に脳脊髄液が流れています。
脳脊髄液は、血液・リンパ液のように体液でもとても大切な中枢神経系統を保護しています。
脳と脊髄は柔らかい組織でできているため、骨とダイレクトにぶつかることを防ぐためにこの脳脊髄液によってショックを防ぐようにできています。
いつも例えて言うのが
『スーパーで売っている豆腐』
のように潰れないようにするために液体にプカプカと浮いている状態になっているのです。
そのため、スーパーで売られている豆腐も少々揺すられても崩れないようにできています。
この硬膜に捻じれを起こすと、立位での身体の歪みはどちらかというとほとんど見当たらない状態ですが、横から見た時に前後に傾いていることがあったりします。
この状態は、自覚症状を起こしていないことのほうが多いため、つい油断していると、気がついたらまた腰痛などしぶとい慢性症状に陥る危険性があるパターンです。
②仙腸関節の捻じれを起こすパターンで多いのがぎっくり腰。
仙腸関節は仙骨と腸骨をつないでいる関節。

仙腸関節は1ミリでもずれるとぎっくり腰のような激痛を伴うと言われているほどで、ちょうど仙骨の真ん中あたりに人間の身体の中心である重心があるため、仙腸関節がずれると重心位置もずれてしまい、ひどい痛みを伴うようになります。
③そして腰仙関節に捻れを起こすパターンになると、殿屈時に腰に痛みや引っ張り感を伴うようになり、腰痛持ちでも重度レベルとなります。このレベルになると頻繁にぎっくり腰やぎっくりとまではいかなくても、それに近い症状で悩まされることが多くなってきます。

この腰仙関節の部分は腰椎椎間板ヘルニアの好発部位でもあり、この部分がズレている方は、当院では必ずと言って良いほどブロックをします。
腰椎椎間板ヘルニアの手術をされた方のほぼ全員が、腰仙関節に捻れを起こしているため、腹臥位で膝を曲げてお尻に近づけようとすると腰部に痛みや違和感を生じるため、ブロックを骨盤に挟む矯正を必ず取り入れます。
しぶとい腰痛を引き起こしているため、相当時間はかかりますが、ブロックを挟まなくても殿屈した時の腰痛が解消されるレベルまで回復してくると、ひどい坐骨神経痛を伴っている方でも症状が解消もしくはかなり軽減されていることが確認できています。
このレベルまで放置状態または適切に治療に専念していなかったがために、長年のしぶとい腰痛になってしまっている方は解消されるまで相当な期間が必要となりますが、きちんと治療に専念されることで、他の痛みや不調へ発展しないように予防に努めることも大事です。