併用通院のメリットとデメリット

本日9月9日は「救急の日」だそうです。語呂合わせでそのままですが、そのほかに「重陽の節句」とか「世界占いの日」というのが9月9日だそうです。
先日、我が家に自動車保険更新の案内通知が届いたため昨今の物価高を鑑み、毎月の保険料を見直そうとインターネットで調べていたところ、今よりも毎月1,500円以上お得な保険を見つけたため、損害保険会社を変更する手続きを先日済ませました。
毎月1,500円というのは微々たるものか大金かはそれぞれの経済状況にもよるでしょうが、1年で18,000円の差が生まれますし、10年で180,000円の差を生じます。保険を見直すだけで10年に一回ちょっとした贅沢ができるとなると見直さないわけにはいきませんよね。

自動車には、車検時に必ず加入する「自賠責保険」がありますが、この保険によって補償されるのは人身事故を生じた場合に被害者を120万円を限度に治療費部分のみにあてがわれます。それ以外の物損つまり被害者の自動車などを破損した部分などには補償されません。
そのため補償部分が自賠責保険のみでは償えない可能性があるため、任意保険として自動車保険に加入することで二重にカバーされています。
自賠責保険車検を受ければ必ず加入義務がありますが、任意保険はあくまで任意のため、最近では任意保険に加入していない方があったりします。
そのような方が交通事故の加害者となった場合、被害者の治療費や自動車の修理費用を加害者自身が補償しなければなりませんが、そもそも任意保険に加入していない理由の一つに経済的に支払うことが困難なことが多いため、被害者を補償できず裁判となるケースがあるため、最近ではそういった悪質な加害者に対抗するために被害者となった場合でも自分自身の任意保険弁護士がついてくれるという特約が付帯した保険もあったりします。

交通事故によるむちうちなどケガをした場合、まずは整形外科など病院で医師に診断してもらう必要があります。
ただし骨折などの重傷でない限り、むちうち症状は基本的に精密検査を受けても特段画像上の異常がないため、仮病扱いをされてしまうケースもあったりします。
また治療も痛み止めの飲み薬か貼り薬、もしくは痛み止めの注射がメインとなるため、他の選択肢を求めて整骨院への通院を希望される方も多いです。

ちょっとやっかいになりがちなのが、追突された当初は興奮状態に陥っており、首や腰などに痛みなど全く感じていなかったため物損事故として警察に処理してもらったが、翌日あたりからむち打ち様の痛みが出てきだしたりした場合です。
この場合は再度人身事故として警察に処理しなおしてもらう必要があるため、少々手続きが煩わしいです。

交通事故の被害に遭われた場合、
①警察を呼ぶ
②救急車を呼ぶ
③加害者側保険会社に連絡してもらう
④レッカー車を手配する
軽い物損のみの事故であれば①と③あたりだけでも十分でしょうが、被害者がケガをした場合はこの4点は必須です。

ここ最近は被害者が整骨院へ通うことを加害者側保険会社へ伝えると
整形外科以外は通ってはいけない
と言われ、整形外科へ半年通院したものの、なかなか良くならず後遺症を残したまま後遺障害の申請もせず結局示談終了され、その後当院のことをお友だちや職場の同僚に聞いて来院されるケースが最も多いです。

交通事故むちうちなどケガに遭われた際、整形外科など病院で治療を受けながら整骨院を併用して通院することは可能です。
ですが加害者側保険会社に拒否されるケースが増えているのは、いくつか理由が考えられます。
自分なりの勝手な想像ですが、
①整形外科へ通院しようと思っても1日がかりで通院しなければならないほど混んでいることがあり、どうしても通院回数が限られるため、整骨院を併用して利用されると長期頻回に通院されることを保険会社が嫌がるため。

②整骨院によってはゴリゴリに強烈な力でマッサージまがいの施術を加えるため、結果としてケガの治療のため整骨院を選択したにもかかわらず肋骨骨折などしてしまったという最悪のケースを保険会社が嫌がるため。

③頚部捻挫、腰部捻挫、右肘関節打撲、左肘関節打撲、左膝関節打撲などと、多部位請求する悪質整骨院が横行しているため。
おそらくこのあたりが保険会社整骨院の併用通院を嫌がる理由ではないでしょうか?

ここで、整形外科整骨院の併用通院のメリットとデメリットを見てみると、メリットとしては
①お仕事など忙しい方でなるべく待ち時間など少なく、少しでも早くむちうちなどの痛みを解消したいという方にとっては助かります。ただし、長期頻回通院を促す整骨院は例外ですが。

②西洋医学以外の角度からも治療が受けられるため、後遺症を残しにくい。もちろん施術の内容にもよりますが。

一方、併用通院のデメリットとしては、整形外科など病院へ通院する回数が整骨院へ移行するため、万が一半年ほど経過しても後遺症を残した場合、後遺障害の申請が通りにくくなります。

過去に当院に通われている時に交通事故むちうち被害に遭われた方がありましたが、整形外科で診察治療を受けた後、
いつもスッキリさんで診てもらっているから整骨院にも併用して通っていい?
と相談すると
整骨院行くんやったらもう診ない
と医師から言われたため、その方には整形外科一択で通ってもらい、当院での施術は保険会社を通さず一般の施術として受けて頂くようお伝えしました。
結局半年経過しても首の違和感が残ったままだったため、後遺障害の申請をされましたが、その整形外科医
よっしゃ、しっかりと書いてあげる
と申請書類を書いてもらい、結果後遺障害の認定を受けておられました。

そういえば先月交通事故の被害に遭われ、病院と併用して当院に数回来院された貝塚市在住の方に、過去に後遺障害を申請された方のこのお話をしたところ急に
整形外科一本で集中して通いたいので、もうスッキリさんには通いません
とおっしゃられました。
最初から後遺障害の申請までを計画している慰謝料目的?
そういう疑いがあるため、一応保険会社の担当にはそれとなくお伝えしておこうかと思いますが、普通の神経であれば事故後のむちうちなどの痛みや不調を少しでも早く取り除きたいと考えるはずです。

当院には過去の交通事故後遺症をどうにかしたいと来院される方も多数いらっしゃいます。
過去の交通事故の後遺症に対して整骨院で施術を受ける際には、当然ですが健康保険は適用されません。当然自費診療となります。

当院で自費診療肩こり腰痛など慢性症状で施術を受けておられる方が、交通事故のむちうち被害に遭われる方があったりします。
その時は保険に切り替えて施術をご提供しておりますが、こういったケースで示談終了された場合は、その後はまた自費診療になりますが、そのような方は自費診療に何の抵抗もなくその後も利用して頂いておりますが、最初から交通事故ムチウチ治療として当院に来院された方のほぼ全員と言って良いくらいの方は、示談終了後は自費診療では二度と来院されません。
これは人間の心理からして自分のお財布から1円も出すことなく通院できていたのが、明日から自費となるとかなりハードルが上がるからでしょう。

その証拠に10月からはじまるレプリコーンな定期注射。
7,000円は高すぎる
この声しか聞こえてきません。
あまりにもこの声しか聞こえてこないのは、世界でも日本が断トツの7回も8回もタダという名目で税金をジャブジャブと使ってまでしてお替わり自由だったのが、今秋から7,000円も負担するとなると当然誰も撃ちたがらないです。
各自治体で税金を使うことでゼロ負担を掲げているところもあるようですが、こんなことをいつまでもやっていると将来にツケを回すだけです。
タダならもらうけど金払わなあかんなら要らん
という精神は異常としか言いようがありません。
本来必要なものに必要なだけお金を使うことが正常な経済活動を生み出し、世の中を円滑に動かしているのです。
保険と言い、税金と言い、タダほど怖いものはありませんね。