マイナンバーと健康保険証が・・・整骨院の行方は

先日お休みの日に大型ショッピングセンターをぶらぶらと散策していたら、
マイナンバーカード 出張申請所
というのぼりを掲げているのを見かけました。
札幌市東区】マイナポイント第2弾はいつまで? 12月末までにマイ ...
へ~、カード作るのも面倒な方のためにわざわざ出張までしてくれるなんてすごい便利やなア
と感動したのとは裏腹に、この数年のコロちゃん騒動で随分と心が荒(すさ)んだと言われるかも知れませんが、このような光景を見かけると
わざわざ出張までしているとは、またこんなところにもなんか裏金でも働いてるのかな?
とか、
マイナポイントまでバラまいてまでしてでもカードを全国民に作らせようとするのは、やっぱり国にとってはかなりおいしいことがあるからなのか?
と疑い深くなってしまっている自分に少し嫌気を感じることが最近よくあります。

とはいうものの、2016年からこのマイナンバーカード制度というものが始まった時には仕組みも分からないし、第一こんなカード一枚でいろいろなインフラが整備できていないにも関わらずにどうせすぐに終わるだろうと思ってはいたものの、ついマイナポイント欲しさにつられて数年前に顔写真入りのカードを作ったのを記憶しています。
マイナンバーカードの交付・使いかた|清瀬市公式ホームページ
作った当初は
どうせ国民全体がカードを作ることも、日本そのものが各省庁で連携が取れていないんだからカードをそもそも行政などで使うことなんてできそうにないだろうから、もらえるポイントはもらっておいて邪魔になれば処分すればいいか
という程度にしかあつかっておりませんでしたが、この数年の間で少しだけ便利に感じたことがありました。
それは
コンビニで住民票
コンビニで印鑑証明
この2点についてはいちいち貝塚市役所まで行かなくてもマイナンバーカードさえ持っていけばコンビニで取得でき、しかも深夜でも取ることができるので市役所が開いていないがために取得するのに手間がかかっていたことを思うと大変便利に感じたことがありました。

ですが先日和歌山から来院されている方が
息子が四条畷に住んでるけど和歌山でマイナンバーカード使って住民票取ろうとしたらできへんかった。結局大阪のコンビニでしか使えんのやったら意味ないよね
とおっしゃられていました。
確かに全国どこにいてもこのカードで共通して使えなければ結局自分の住んでいる周辺のコンビニだけであればあまりメリットはありません。

また、先日は貝塚市から来院されている方に
マイナンバーカードと健康保険証が一体化したら自分みたいにマイナンバーカード作ってない者は保険って病院で使われへんなるんかなあ~?
という素朴な疑問を投げかけられたため、ふと整骨院でも健康保険を取り扱っている整骨院は今後一体どうなるのかと疑問を感じました。

はたまた岸和田から来院されている方でこんな方もいらっしゃいました。
ここ10年ほど病院にも歯医者にも通っていないのに、ましてやスッキリさんに通うようになって整骨院の保険が使えるものと使えないものとがはっきり理解できるようになったし、自分は整骨院ですら保険使っていないにもかかわらず、自分の健康管理もできない不摂生している人の治療費に自分の納めた税金が湯水のごとく使われているのには納得がいかん。せめて自動車保険のように使えば使った分だけ保険料が上がって、使わなければ保険料が下がるシステムにでもしてくれるんならマイナンバーカードくらい作るけど、健康保険料も払いたくないからマイナンバーカードなんて作りたくない
などとおっしゃられている方がありました。

以前にも書きましたが、保険が利いて安く済むことは大変有難いことではありますが、今の日本の国民皆保険制度にはかなり疑問を感じます。
何でもかんでもすぐ病院へ行って検査を促すようなテレビCMが流れていたと思うと、スポンサーが医師会だったり製薬会社だったり・・・。
もし健康保険制度が存在しなければ、むやみやたらと病院通いしてお腹いっぱいになるほどどっさりと薬を処方されるような高齢者たちの無駄な医療が減り、本当に国民にとって必要なところに国民の税金が使われてより良い日本社会になるのではないでしょうか・・・というと、すぐに
高齢者いじめ
というレッテルを貼られそうですが、現行の国民皆保険制度のようなものを野放しにしていると、やがて本当に皆が助け合いの中で成り立つ立派な制度ですら存続することは困難でしょう。


現段階で分かっていることは、2024年つまり2年後から健康保険証を廃止し、マイナンバーカード健康保険証として一本化することが決まっているそうです。
ですが普及率が49%とまだ日本国民の半分にも満たないため、果たして2年後に健康保険証が廃止されるとなると様々なところでのインフラ整備ができないでしょうから、今のままでは頓挫してしまうのではないだろうかというのが個人的な意見です。

そして一番気になるのが自分自身の働く整骨院業界の行きつく先がどうなるのか?
これが一番気になります。

とはいえ、当院では健康保険を取り扱っていないため、どのようになろうが何ら影響を受けることはありませんが、「急性外傷の骨折や脱臼」など本来整骨院健康保険扱いとして受けることができるケガの処置を真っ当に施術している治療院ではどのような形であれ保険が適用され、慢性的な肩こり腰痛であるにも関わらずケガということにして健康保険で取り扱っている整骨院接骨院が淘汰されるタイミングが2年後に到来するのではなかろうかというのが自分自身の勝手な推測です。一番ありそうな可能性としては、今の受領委任払い制度償還払い制度になることで、一旦急性外傷の方であっても慢性的な肩こりの方であっても自費で負担して後から還付を受けるシステムになるのではなかろうかというのが自分の勝手な推測です。

当院に東大阪市から来院されている方がありますが、当院に来られる以前に通ったことがある東大阪のご自宅近所の整骨院へ通院した際、受診照会なる書類が届き、整骨院の先生から
先日ゴルフでコースを回っていてスイングしたときに腰を捻って痛めたことにします
と告げられ、
ゴルフなんか一度もしたことないのにそんなウソまでついて保険使えるか~
と怒鳴って帰られて以来、整骨院保険制度に不信感をずっと持っている方もいらっしゃいます。

このような方はじめ、急性外傷性のケガで来院された方であっても一旦は自費診療で受けて、後から保険分が還付されれば整骨院での慢性疾患に対する不正請求はなくなるんじゃないかと思います。


そもそもこの整骨院業界へ飛び込んだ25年ほど前からずっと言われ続けてきたのが、
もうすぐ整骨院だけでなく健康保険制度自体が崩壊するで~
という言葉。

整骨院へ通院する上で、健康保険が使えて自分の財布から出ていくお金が少しでも軽減できるなら誰だって安いほうが良いに決まっている。
しかもどの整骨院へ行っても低周波や干渉波などの電気治療ウォーターベッドで全身もみほぐしてもらえ、メドマーで足のむくみやだるさを解消するためにもんでもらって首や腰を牽引器で引っ張ってもらってやおをしてくれてマッサージをしてくれるのだったら、誰だって保険が利いて安いほうが良いと言うに決まっています。

当院では電気治療は一切提供しておりません。待ち時間の待ち椅子代わりにヘルストロンによる電気治療はご提供しておりますが、あくまで待ち時間のついでとなるため、強制もしませんし
どうせ待つならどうぞ
程度でご提供しております。

電気を当てて腰痛肩こりマッサージする整骨院であれば保険が利かなければ当然他の保険の使える整骨院を探されます。
ですので当院に飛び込みで来院される方のほとんどが来院時に健康保険証を提示されます。

いかに整骨院ではどんな症状であっても健康保険が使えると思っておられる方が多いことかがよく分かります。
これは我々の業界にも問題があります。
きちんと説明してもらって整骨院での健康保険の取り扱いについてしっかりと理解することが大切です。

それと同じく、やはりマイナンバー健康保険証を一体化することでどのようなメリットがあるのかを国民に理解してもらうことが大切となります。