ストレッチは体に良いのか?

明日8/14(日)~8/17(水)はお盆休みを頂いております。
お間違えないようよろしくお願い致します。
そういえば最近電話機の故障のため新しい電話機に交換しました。
今までファックス機能がついていたため、業者さんからの不要なファックスが度々届いておりましたが、新しい電話機にはファックス機能がついていないため、受信不可となっております。悪しからずご了承下さい。
また、非通知や整骨院や整体院など同業者の嫌がらせ電話などを防止するため、通話録音機能がついたため、大変便利になりました。
当院にはじめてお電話頂く際、「このお電話は防犯のため録音いたします」といったアナウンスが流れますが悪しからずご了承下さい。

さて、今回は貝塚市清児からお越しの方についてお話します。
腰痛が楽になってきたから今までの運動不足を取り戻そうとしてストレッチしたら急にブチって鳴って痛くて歩くのが辛い
とのこと。


いわゆるハムストリング(大腿二頭筋という太ももの裏側の筋肉)の肉離れを生じていました。
圧痛部位はちょうど指先のあたりですが、肉離れをしてから数日経過しているため、肉離れを起こした部位から下に内出血が重力によって下がってきているため、赤黒くなっている場所は圧痛もない状態となっていました。

当院に来院されたきっかけは慢性的な腰痛
30年ほど前に荷物を持ち上げたことがきっかけでぎっくり腰を患ったことや長年立ち仕事をしていたことがきっかけで1年ほど前から掃除の時やキッチンで皿洗いをしていたりする時に腰の凝るような痛みを感じるようになり、そこからさらに背中の痛みや、最近ではウォーキングをしていると30分ほどで股関節にまで痛みを生じるようになり、このままでは趣味の旅行が続けられなくなっては困るとのことで来院されました。

初回来院時はもちろんのこと、毎回整体施術前には問診・検査によって体の状態を前回受けた後からどのように変化しているかを確認しながら進行していくため、初回来院時に一番目立っていた股関節の硬さに左右差が生じており、姿勢をバランスよく保つことができなくなった結果として腰痛背中の痛み股関節痛にまで発展していたため、股関節の硬さの左右差が当院に通院されだしてから1か月ほどで解消されてきたため、ここ最近は腰痛を忘れていることもしばしばあったそうです。

そしてこんな時こそ要注意です。
人間不思議なもので、今まで辛かった腰痛が解消されてくるとついうっかり今までの体の使い方の癖が現れ始め、また気がついたら腰を痛めてしまうことを繰り返してしまったりするのも良くある話です。
たまたま腰痛が再発することはなかったものの、つい動きやすくなってきているからと今までの腰痛と股関節痛をかばっていた分の運動不足をなんとかして解消しようとして下肢のストレッチ運動をしたところ、ハムストリング肉離れを起こしてしまいました。

さて、ここでストレッチについて書いてみたいと思います。
ストレッチの定義
スポーツ医療の分野においてストレッチとは、筋肉を良好な状態にする目的でその筋肉を引っ張って伸ばす行為を言います。筋肉の柔軟性を高め、関節可動域を広げるほか、呼吸を整えたり精神的な緊張を和らげる作用があります。

ただし、ストレッチする上で気をつけなければならないことがあります。
①痛みを感じたらすぐにやめること
無理にストレッチしないこと。無理に筋肉を伸ばそうとすると筋肉や腱を痛める恐れがあります。筋肉の柔軟性には個人差や男女差もあるため気をつけなければなりません。

②温まった状態でストレッチすること
筋肉は温度によって柔軟性が異なります。特に冬場では冷えた状態では硬くなっており、適度に体が温まった状態のほうが柔らかくなります。筋肉が適度に温まった状態でストレッチをすることが好ましいとされています。そのためストレッチする前に軽く体を動かしたり入浴後のほうがより効果的となります。

③リラックスしてストレッチすること
精神的な緊張は筋肉も緊張させるため、できるだけリラックスした状態でストレッチすることが好ましいです。また呼吸を止めると筋肉が緊張し血圧上昇の原因にもなるため、ゆっくりとリラックスした状態で呼吸しながらストレッチするほうが効果的です。

④ケガをしたところはストレッチしない
例えば捻挫や肉離れ・骨折をしたときは、損傷した筋肉や神経などの組織の炎症を余計に広げてしまう可能性が高いため、負傷部位のストレッチは避けるようにしたほうが好ましいです。ケガが治ってきて拘縮してしまった筋肉や腱をストレッチすることでリハビリとして取り組む段階であればストレッチも効果的に作用します。


次にストレッチの種類をいくつか挙げてみたいと思います。
①バリスティックストレッチ
通常の可動域を超えて反動をつけて弾むような動作で筋肉を伸ばすストレッチ法で、いわゆるこれが柔軟体操と言われるものです。このバリスティックストレッチでは伸ばす反動によって筋肉が逆に防御反応を起こし筋肉が硬くなってケガの原因となる可能性があるためフィットネスには使われなくなってきているのが最近の運動学となっています。
上記で挙げたハムストリング肉離れもこのバリスティックストレッチによって引き起こされているため、反動を加えたストレッチは百害あって一利なしとまでは言えませんが、ケガの元となりそうです。

②動的ストレッチ(ダイナミックストレッチ)
これはゆっくりとやさしく可動範囲内で行うため、バリスティックストレッチのように可動域を超えない範囲のため、ケガの予防パフォーマンス向上に有効であるとされています。

③アクティブストレッチ(静的アクティブストレッチ)
このストレッチはヨガのような主動作筋のみで体勢を支えるストレッチのことで、柔軟性を高め、主動作筋を強化する働きがあります。

④パッシブストレッチ(静的パッシブストレッチ)
体の他の部分、またはパートナーや器具の補助によって通常の可動域の範囲内で体位を取り、保持するストレッチ法で、主に運動後のクールダウンに用いられています。

⑤静的ストレッチ
筋肉をゆっくりと伸ばし、柔らかくして可動域を広げるストレッチで、通常の可動域をこえて筋肉を伸ばそうとするストレッチを指しています。
一時期は運動前に実施することでその後の練習でのケガを予防でき、パフォーマンス向上に繋がると言われていましたが、「運動前の静的ストレッチはパフォーマンスを低下させ、逆にけがを増やす」と言われるようになりました。可動域を一時的に広げることにより、力の伝達ロスや不安定な関節がけがを発生しやすくすると言われるようになり、45秒以上同じ部位を伸ばさないほうが良いと言われています。一方でストレッチ時間が6秒間であれば筋出力いわゆる筋肉のパワーは向上し、30秒間では低下するという研究結果もあるそうです。

はじめに筋肉をゆっくりと伸ばすのは、伸張反射を防ぐためでもあります。筋肉には筋紡錘と言われるセンサーがついており、筋肉が瞬間的に引き延ばされるとそのセンサーである筋紡錘から脊髄へ信号が送られます。すると脊髄から筋肉を収縮させる信号が出され、結果として筋肉が反射的に収縮することを伸張反射もしくは伸展反射と言われています。
当院の整体施術の中にもこの伸張反射を利用して腰痛などの痛みを解消する施術を用いる場合があります。

⑥アイソメトリックストレッチ
四肢の動きを伴わない点では静的ストレッチに含まれますが、筋肉の長さと関節の角度を変えず収縮強度のみ変化させるストレッチで等尺性収縮とも呼ばれています。

このようにストレッチ一つとってもいくつも種類があり、自分はどのストレッチをしたら効果的なのか、そもそもこの痛みにはストレッチは効果的なのか、という疑問も出てくることがあるかも知れません。
大阪市内では最近よく見かけますが、貝塚市泉州エリアにはあまり見かけることはないストレッチをしてくれるお店。
ストレッチも時と場合によっては良くも悪くもなります。
ご自身の体力や年齢に合わせたストレッチを効果的に取り入れましょう。