10種類はさすがに・・・

2月に入りましたが、まだまだ寒さ厳しい日が続きます。
先月に泉州地域は雪に見舞われましたが、貝塚市でも駅周辺あたりは全然積もったりしなかったですが、泉南市からお越しの方が、
いつもは自動車で15分ほどで通勤できたのが、2時間かけてタイヤスリップしながら仕事場へ向かった
と仰られていました。
同じ泉州でも少し場所が変われば天候も一気に変わったりします。
この季節はぎっくり腰になる方よりも急な寝違いなどの首の痛みを訴える方が急増しやすい季節となります。
当院は治療もさることながら予防に力を入れている整骨院となります。
以前は年に何回もぎっくり腰をしていた方が全くしなくなったり、首を寝違えることがしょっちゅうだったのが当院で定期的に施術を受けることでちょっとした肩こり程度で済んでいるという方は沢山いらっしゃいます。
予防には健康保険は当然適用されませんので、当院では健康保険を使った施術は一切受け付けておりません
悪しからずご了承下さい。

さて、先日貝塚市から来院されている方からこんなご相談を受けました。
私今まで病気なんか風邪くらいなもんで、昔息子が風邪をひいた時に内科に連れて行った時から自分も風邪っぽいときには早めに対処するほうが良いと思って病院通いし始めたのがきっかけで、気がついたら今では10種類も薬飲んでるんやけど、先生どう思う?
Vol.122】”薬漬け”にご注意 - Bodyインベストメント

知らんがな~
と言いたくなりますが、当院は整骨院のためお薬は一切提供しておりませんし、提案もしておりません。
その方の処方箋を見せてもらうと、
「血圧の薬」
「コレステロールを下げる薬」
「貧血の薬」
「便通改善の薬」
「胃薬」
「痛み止めの薬」
「安定剤」
「睡眠導入剤」
「骨を丈夫にする薬」
「筋肉を和らげる薬」
これらのお薬を病院で処方されているとのことで、1回10錠を朝夕食前に2回合計20錠を毎日飲み続けているとのこと。
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さすがに「知らんがな~」とは言えないほどの数の薬を飲んでおられるため、ですが薬の処方は医師のみに決定権があるため口出しは一切できないので、
もし自分が同じ立場であれば絶対にこんなに薬には頼りませんし、ましてや自分の親や家族が同じように10種類も薬を飲んでるなんて知ったら全集中で薬止めさせて、親に同行して医師の説明を聞きに行きます
とお伝えすると、
そうなんよ~。実はうちの息子からもそんなに薬ばっかり頼ったらアカンって毎回口酸っぱく言われてるんよ
とのこと。

その方が心配されていることがいくつかあり、まず一つ目が、
なかなか医師に相談できないこと
相談すると嫌われてしまって次からきちんと診てもらえないのではという恐怖。
あと相談できない理由には
医師の忙しさ
も挙げられます。
あまりにも忙しいあまり相談しようものなら気がついたら次の患者さんを診ていて自分の診察順は終わっているということも良くある話です。

以前来院されていた方にも
お薬だらけやけど毎回もらっても飲み切れずに大半捨てている
と仰っていた方もありましたが、やはり医師の機嫌を損ねてしまうことを危惧して飲まない薬を大量放棄していることを伺ったことがありました。
医師は病気のプロフェッショナルであって、薬のプロフェッショナルは薬剤師です。
そのため、やはり相談する先は病気については医師、お薬については薬剤師でしょう。
ですが気兼ねなく相談できないところが日本の医療の悪いところでもあり、昔から「お医者様」と言うだけあって医師と患者は対等の関係ではないことが伺えます。
医師も人間、患者も人間、お互いを人として信頼しあえる関係があってこそ初めて医療が成り立つ気がします。
どうしても患者側は医療弱者となりがちです。
そのため言われるがままに薬を飲んでいるという方も多いのではないでしょうか?
以前このような方もいらっしゃいました。
何のお薬をもらいに病院へ通っているんですか?
と尋ねると、
知らん、飲めって言われたからよくわからんけど飲んでる
とのこと。
せめて自分の飲んでいる薬くらいは知っておいたほうが良さそうです。

心配されていることの二つ目が、
こんなに沢山の薬を飲み合わせても体に害はないの?
という内容。
以前このようなことをメディアで報じられていることを耳にしたことがありました。
3種類以上の薬を飲み合わせると、体がどうなるか医師にも分からない
特に薬を処方される中で、薬の成分が胃を荒らすため一緒に胃薬が処方されるというケースがありますが、結局対症療法にしかなっていないことが大半です。
ある薬を飲むとその副作用を補うために違う薬が出て、その違う薬による副作用によってまた違う薬が出ると言う風に。
まるでコロちゃん騒動でワクワクキャンペーンがはじまり、うったら副作用で熱が出たからカロナールを飲んで熱を下げる。これもなんだか矛盾していますよね。

さらに心配されていることの三つ目が、
ずっと飲み続けてきたのを急に止めたら、それこそ病気にならない?
という不安。
毎日20錠飲み続けてきたからこそ今の体の健康?を維持できているのが、急に薬を飲まなくなると一気に体が悪くなって病気になるのではなかろうかという不安。
確かに毎日飲み続けてきたからこそ今の体の状態を維持できていたのかも知れません。

一つ目の心配事が解消されれば自ずと二つ目と三つ目の心配事は解消されるはずです。
結局、ご相談された方は病院を転院して違う病院でも果たして10種類も薬を飲む必要があるかどうかを違う医師の診断から見直されるとのことでした。

もし信頼関係ができている医師であれば、
先生もし自分と同じ体の状態なら薬10種類飲む?
と尋ねてみてはいかがでしょうか?
当たり前や、絶対飲む
と仰る医師であればあなたの体のことを本当に考えて処方してくれているはずです。
ですが、あやふやな答えが返ってきたりするようであれば疑うことも必要です。

以前このようなことをおっしゃられている方がありました。
腹痛と下痢がひどいから内科で診てもらったら、単なる食あたりやから水分補給をしながら出るだけ出してしまえばいずれ治るから大丈夫って言われて何の薬も出してくれへんねん。薮医者や。それに引きかえこっちの先生は痛み止めと胃薬と整腸剤と全部出してくれた。なんて名医や
とのこと。

現代人は何でもかんでも薬に頼りがちです。
頭が痛いからと頭痛薬
腰が痛いからと痛み止め
胃が悪いから胃薬

時には薬の力を頼らなければならない辛い症状もありますが、常時飲み続けている方の末路を伺っていると、大半の方は
毎日飲んでいるから最近では薬が効かなくなってきている
と仰られます。
お薬とも上手にお付き合いすることが必要です。
言われるがままに毎日飲み続けるのではなく、例えば血圧を下げる薬を処方されたのであれば、
自分の血圧は本当に140mmHgを超えないようにしないといけないのか?
血圧の上がっている原因は一体何なのか?
日常生活で血圧を薬以外で下げるためには何をしたら良いだろうか?
など、様々な角度から考えてみて自分自身でも取り組めることを試してみることも大切です。
決して言われるがままに何も考えずただただ薬を飲むことだけは避けましょう。