ここ最近になってようやくインフルエンザの大流行期から一段落となったようで、年末年始に比べると風邪をひく方の声は聞こえなくなってきておりますが、今年の4月からとうとう風邪も5類感染症となります。
「えっただの風邪が5類?」
とご存じない方もたくさんおられますが、つい先週の1月23日で締め切られた「食料供給困難事態対策法に対するパブリックコメント」も締め切られ、とうとうこちらも4月より施行されるとのことですが、今後益々戦争なんかが起きるんじゃなかろうかという不安を煽り続けているのが今の日本の現状です。
「食料供給困難事態対策法って何?」
と、気がつけば法律が急に変わっていたり、税金が勝手に上がっていたりと、社会の流れについていけなくなるほど様々な変化を生じていますが、知っていれば何らかの対応も取れるでしょうが、知らなければ損することもたくさんあるので、日々情報収集する癖をつけるようにすることが大切ですね。
さて、先日泉佐野市から来院されている方で、インフルエンザからようやく回復されたという方がこのような興味深いことをおっしゃられていたのでご紹介しますね。
「病院でインフルエンザと診断されて、咳がひどいからと咳止めをもらったけどなかなか治らなくて、とうとう薬が切れてから飲むのを止めてからのほうが治りが早かった」
とのこと。
「風邪」とは医学的には「急性上気道炎」などと言われたり、感冒とかかぜ症候群などと言われることもありますが、一般的な症状として発熱や咳、喉の痛み、鼻水やくしゃみや鼻づまりなどの諸症状が現れます。
このような症状が現れた際に、皆さんが特に病院へ行ってすぐ診てもらうほうが良さそうだと判断するものが「発熱」しかも「高熱」があれば病院を受診しようと考える方が多いのではないでしょうか?
他にも咳があまりにもひどかったり、喉の痛みがあまりにもひどい場合にも病院を受診するケースは多いかと思います。
そこで皆さんが普通期待するものとして、
「飲めばすぐに熱が下がる薬」
「飲めば咳や淡がすぐに解消される薬」
などではないでしょうか?
確かに効果的な薬もあるでしょうが、効果だけに期待しすぎて「副作用」から目を背けがちではないでしょうか?
風邪を引いて病院へ行くと、一般的には風邪症状として喉の痛みや咳止め、鼻水やくしゃみを抑える薬などが処方されることでしょう。
そしてそういった風邪薬を飲んでいると、湿疹など皮膚の痒みが副作用として生じる場合があります。
薬の副作用とも知らずにあちこち湿疹ができたからと皮膚科を受診すると、一般的には痒み止めの塗り薬を処方されるのが一般的です。
皮膚科の専門医であれば、薬によって生じている湿疹だとすぐに分かるはずでしょうから、先に風邪薬を止めるように言われるでしょうが。
そして痒みのある部分に塗り薬を塗り続けていると、その副作用として眠気を生じる場合があります。
なんだか最近眠気がひどいからとコーヒーをたっぷりと飲んでカフェインの力で眠気を吹き飛ばそうとしていると、カフェインの副作用として最近なんだか動悸が気になる。
ということで循環器科へ行くと、動悸を抑える薬を処方されるかと思います。
動悸を抑える薬を飲み続けていると、最近足のむくみが気になるからということで泌尿器科を受診すると、おしっこをしっかりと出してむくみを解消する薬を処方されるかも知れません。
むくみを解消する薬を飲んでいると・・・
このように良かれと思って飲んでいる薬の副作用として現れている症状に対して、それを抑えるためにまた薬に頼る。
まさに無限ループとなっているのではないでしょうか?
以前来院されていた方にこのような方がありました。
その方は貝塚市内のご自宅の近所にあるいわゆる町医者へ長年お世話になっていて、その時処方されていたのが降圧剤とコレステロールを下げる薬と血液をサラサラにするお薬だったそうです。
それがたまたま整形外科医の紹介で他の内科を紹介されて通うようになってから5年間で気がつけば12種類にまで薬が増え続け、とうとう13種類目に貧血の薬を処方された時に、
「昔貧血でフラフラすることがあったから薬飲んでたことあったけど、今は全くふらつきもないのに貧血の薬を処方された。なんでなん?」
とおっしゃられたため、
「それは処方しているお医者さんに相談してみて下さい。当院でお薬を出している訳ではないんで」
とお伝えすると、勇気を振り絞ってかかりつけ医に相談したところ、
「つべこべ言わずに飲みなさい」
そのように言われたため、信用できなくなりまた以前通っていた町医者へ変えたところ、また以前と同じ3種類のお薬に減ったとのことです。
薬を飲み続けていると、少なくとも効果を得られる反面、副作用も現れることもよく理解した上で継続して飲み続けるかどうかを判断すべきです。
飲み続けるほうが良いのか、それとも症状や数値が改善されているから止めたほうが良いのか迷う時は、処方してくれている医師に相談して納得した上で判断しましょう。
整骨院や整体院の場合に当てはめてみると、腰痛や肩こり・坐骨神経痛などの体の不調を感じた時に、不調を改善したくて利用される方が多いかと思います。整体など施術による効果としては、体の不調部位の改善だったり解消だったり緩和だったりということが当てはまりますが、1回や2回何かしらボキっと骨を鳴らしたり、揉んだり叩いたりしたからと言っても長年患っていた腰痛や肩こりから生じる頭痛が金輪際生じなくなるなどと言うことはありえませんし、1回2回程度で症状が解消されるなどということはあったとしてもたまたまです。
今まで25年以上の臨床経験上で分かったことは、ギュウギュウと必要以上に強いマッサージまがいのようにもみほぐすことは、かえって筋肉の緊張をもたらし、余計に強い力で揉んでもらわなければ気が済まなくなってくるという悪循環に陥るということ。
そしてもう一つは、頚椎や腰椎の関節をボキボキと鳴らすいわゆるアジャストや矯正という行為を繰り返していると、関節の可動域は必要以上に動く、いわゆるハイパーテンション状態に陥り、関節は動く割には腰痛や首のコリは解消されないという悪循環に陥るということ。
こうなってしまうと、何度も頻繁に揉んでもらわなければ余計に肩こりや腰痛がつらくなってきたり、何度もボキボキと鳴らし続けていると、終いには頚椎や腰椎の椎間板がダメージを受けて、結果として椎間板ヘルニアのような状態に陥ってしまうことがあったりします。
何度も何度も繰り返して受け続けなければ体の不調が改善されないようであれば無限ループへ迷い込んでしまいます。
お薬も整体も適した回数、適した期間、適した頻度があります。
不安に思うことは気兼ねなく尋ねることと、的確なアドバイスをすることがインフォームド・コンセントに繋がります。