今年も残すところあとわずかとなりましたね。
年末の大掃除を一所懸命するあまり、年末最後にぎっくり腰・・・なんてならないように気をつけてお過ごし下さい。
こんなにも寒い季節に大掃除などせずに、もう少し暖かい時期を狙って大掃除をして新年を迎えられるようにしたほうが、よっぽど腰や肩など痛めてしまうリスクも減らせそうですね。
当院も28日(土)までは通常どおりご予約受付中となっております。
新年は1月6日(月)からとなりますのでお間違えないようにお願いいたします。
さて、先日貝塚市にお住まいの方からこんな興味深い本を頂いたためご紹介したいと思います。
今や男性の2人のうち1人が、女性の3人のうち1人が癌になると言われるほどガン大国の日本ですが、残念なことに先進7か国の中で最もガンによってなくなられる方の数が増加傾向にあると言われています。
何せ日本では毎日1,000人単位でガンでなくなられる人がいるというのですから、とんでもない数ですよね。
他の6か国は減少傾向にあるというにも関わらず。
そこで先進7か国のがんによってなくなられる方のランキングと、原因と言われているものいくつかとの因果関係を調べてみました。
癌の原因と言われている代表例として「アルコール」の摂取量が挙げられます。
まずはアメリカのアルコール摂取量は世界24位で、カナダ36位、イギリス20位、フランス15位、ドイツ11位とWHOの統計で表されていましたが、イタリアと日本はランキング外となっていました。
ちなみにガンでなくなられる方の多い国上位20か国で見てみると、ギリシャとイタリア以外の国は全てアルコール摂取量で上位にランキングされていたため、アルコールとガンの関係性はやはり関係している可能性はあるようなデータが出ています。
ただ、アルコール摂取量ランキングを上位10か国で表すと、
①ラトビア
②クック諸島
③チェコ
④リトアニア
⑤オーストリア
⑥セーシェル
⑦エストニア
⑧ブルガリア
⑨ベラルーシ
⑩ポーランド
という順になっており、先進7か国は一つも入っておらず、このうちクック諸島とセーシェルとベラルーシはガンでなくなる確率ではランク外のため、絶対的にアルコールが原因でガンになるとは限らないかも知れないという結果です。
さらにアルコール摂取量ランキングを43か国まで拡大すると、14か国でガンのランキング外となっているため、そこまで絶対的な因果関係とも言えそうにないです。
では次に因果関係として言われるのが「タバコ」。
これに関しては先進7か国はいずれも喫煙率が低下しているため、全てランキング外となっていました。
喫煙率ランキングを表すと、
①インドネシア
②ヨルダン
③東ティモール
④パプアニューギニア
⑤ソロモン諸島
⑥ジョージア
⑦キリバス
⑧モンゴル
⑨キルギス
⑩モルドバ
となっており、上位10か国ではガンはランキング外となっているため、タバコと癌の因果関係は「ほぼ全く関係なし」と結論づけても良いのではないかと勝手に推測しております。
ちなみにガンで亡くなられる方の多い国上位43か国で喫煙率でも上位に入っている国を挙げると、ラトビア、ルーマニア、リトアニアがかろうじてランキングされている程度だったため、やはりタバコと癌には直接の因果関係はなさそうです。
次に因果関係として言われるのが「塩分」。
塩分摂取量世界ランキングは、
①タイ
②韓国
③シンガポール
④日本
⑤中国
⑥ベトナム
⑦ミャンマー
⑧イタリア
⑨フィリピン
⑩ロシア
と上位10か国を並べてみましたが、韓国と日本とイタリアしか当てはまらないため、これもガンとの因果関係はそれほどあるような気がしません。
では、他によく言われる運動不足による代謝不良がガンを引き起こすと言われるようなことを耳にしたことがある方も多いと思うので、運動不足国ランキングを挙げると、
①クウェート
②サモア
③サウジアラビア
④イラク
⑤ブラジル
⑥コスタリカ
⑦キプロス
⑧スリナム(聞いたことないな~」
⑨コロンビア
⑩マーシャル諸島
となっていました。
これを見てもせいぜいブラジルとコスタリカとコロンビアがガン上位にかろうじてランキングされているため、運動不足による代謝不良がガンを引き起こすとも言えなさそうな気がします。
逆に運動のし過ぎによる活性酸素によって生じる癌がどれくらいか、運動量の多い国ランキングを表すと、
①ウガンダ
②モザンビーク
③レソト
④タンザニア
⑤ニウエ
⑥バヌアツ
⑦トーゴ
⑧カンボジア
⑨ミャンマー
⑩トケラウ
という順になっていました。
これらの国は全てがんランキング上位43か国には入っていませんでした。
このランキングは運動過剰というよりも運動量が多い国ランキングなため、もしかしたら適度な運動はガンを抑制するという根拠とも言えそうなデータとなりました。
ここまででこの本の最後に書かれている「がんを防ぐための新12か条」を見てみると、
どの項目も当たり前と言えば当たり前なのですが、この12か条を守っていれば先進7か国の中で唯一日本だけガンが増え続けているのを抑制できるとはどうやら言えなさそうではあります。
では一体何が日本をガン大国にしてしまっているのか?
随分以前に見たテレビでこのような内容のものを見た記憶があります。
アメリカの小麦農家へのインタビューで
「この小麦はジャップ(日本人)が食べる分だから良いのだ」
と、アメリカ人向けの小麦と日本人向け小麦を分けて収穫していました。
日本人向けの小麦にはグリホサートという枯葉剤が撒かれており、建前上は収穫機が小麦の水分によって絡んで故障しないようにするためにあえて枯らしているということでしたが、アメリカ人向けの小麦には全く撒かれていなかったので、どちらにも散布しているのなら通る理由ですが、日本人向けにだけしか撒いていなかったので、何やら意図的としか考えられませんでした。
このグリホサートという枯葉剤は日本をはじめ130か国でも使用されている枯葉剤のため、基準値さえ越えなければそれほど危険なものではないように見えますが、基準値を超えると発がん性の非常に高いものとして各国では警戒されています。
ですが、日本ではグリホサートの基準値を2017年からなぜか今までの6倍緩めたというのですから、しかも農家には米を減反してほかの作物へ切り替えれば補助金を出すというのですから、今後益々日本での自給率は低下の一途を辿るばかりで、米よりもアメリカからの輸入小麦を食べることが常態化していくのではないかという懸念があります。
カナダとオーストラリアではアメリカからの輸入小麦に含まれている残留グリホサートが基準値を上回っているため、どうやらアメリカを相手に訴訟を起こしているということも聞いたことがあるくらいです。
それ以外にも日本人は古来、揚げ物などは食べていませんでした。焼いたり煮たり茹でたりする食物が戦前まででしたが、戦後から一気に食べものが欧米化したため、これも日本がガン大国となっているもう一つの要因かも知れません。
日本以外の先進国でガンが減っているというのですから、何か他の先進国と比較して日本で多く取り入れられているものがガンを引き起こしている可能性があります。
グリホサートなどについてももう少し詳しく深堀りして調べてみたいと思いますが、今年も残すところあとわずかとなります。
寒さも病気やケガの引き金となりかねません。しっかりと防寒対策をしましょう。