トキソプラズマ感染とオオカミ少年脳

先日、岸和田市からお越しの方からこのようなお話をお伺いしました。
なあ先生、カズレーザーさんの出てる番組この前テレビで見たけどトキソプラズマって知ってる?
とのこと。
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カズレーザーと学ぶ」というテレビ番組があるとのことで、どうやらその番組の中でトキソプラズマということと、その他オオカミ少年脳のことやサイコパスなど、人間の喜怒哀楽といった感情と脳の関係について大変興味深い内容のテレビ番組だったそうです。

マイコプラズマという言葉は聞いたことがありますし、もしかしたら皆さんも耳にしたり実際に患われた経験がおありの方もいらっしゃるかも知れませんが、マイコプラズマは細菌の一種で、感染して生じる肺炎を「マイコプラズマ肺炎」と呼ばれています。
小児や若い世代に多く発症することが多く、若い人が発症するだけあって重症化することはあまり聞いたことがなく、感染しても回復して後遺症などで悩まされる方も少ないかも知れません。
このマイコプラズマという細菌は随分以前に整骨院の専門学校へ通っていた際に習ったことがありましたが、今回はプラズマ違いの「トキソプラズマ」。
自分の教養を高める上でも今回は書いてみたいと思います。

トキソプラズマ」とは、寄生虫の一種で自然界にとても広く存在しているそうで、主に感染源となるのはトキソプラズマに汚染された肉類とくに生肉や半生でよく焼いていない肉類などから感染したり、ペット特に猫などのペットの糞便などから感染するのだそうです。
トキソプラズマが人の脳を操る仕組み | ナショナル ジオ ...
健康な人が感染した場合のほとんどは無症状であったり、たとえ発症したとしても微熱・倦怠感・リンパ節の腫れなど、ごく一般的な風邪症状程度で治ることが多いのが特徴です。一方で妊婦が感染すると垂直感染し、胎児も「先天性トキソプラズマ症」を発症することがあるとのことです。

これだけの情報であれば大した「ふ~ん」という声も出てこなさそうですが、このトキソプラズマに感染することで一部の人に「間欠性爆発性障害」というものを生じるのだそうです。
間欠性」と言うだけあって、いつもではなく何かの拍子に怒りの感情が爆発的に生じる精神疾患のことであり、急激に怒りを露わにしたりするのだそうです。

よく最近「キレやすい人が増えた
などということを聞くことが多くなりましたが、もしかしたらこのトキソプラズマに感染することによって感情のコントロールができなくなってしまい、間欠性爆発性障害を引き起こしている可能性があるというのです。
しかも日本国民の2割がトキソプラズマに感染しているというから大変驚きを隠せません。

周りのご家族やお友達など、最近急にキレやすくなって怒りっぽいような方が現れたら、もしかしたらトキソプラズマ感染症かも知れません。
そう考えると、怒っている人に対して一緒になって怒り返して同じ土俵でわざわざケンカしなくても済みそうですね。


次に、「オオカミ少年脳」というものが紹介されていました。
オオカミ少年 | おはなし | ゆめある
これは子供のころによく絵本などで読んでもらったことがあるかと思いますが、
オオカミが出た~
とオオカミが現れていないにも関わらず、何度も何度も繰り返し嘘をついていると、やがて周りの人がその少年の言っていることを信用しなくなり、少年はオオカミに襲われて食べられてしまうというお話だったかと記憶していますが、この番組で紹介されていた「オオカミ少年脳」というのは、何度も何度も繰り返し嘘をついていると、やがてその嘘を言っている本人があたかも本当の出来事かのように脳が勘違いしてしまい、嘘と本当の区別ができなくなってしまうような状態を表しているのだそうです。
一種の「自己暗示」とも言えるでしょうし、「自己洗脳」とか「セルフコントロール」とも言えるかも知れません。

「嘘も方便」とか「知らぬが仏」などと言うように、嘘をつくことで周りとの人間関係が穏便に計らうこともあるため、一概にうそをつくことすべてが悪とは言えないでしょうが、何度も言い続けることによって嘘も真実となってしまうことはよくある話です。

当院に来院されている方にもよく
整形外科でレントゲン撮ってもらったら骨には異常ないって言われた。結局この神経痛は加齢のせいやから治らんって言われた
とおっしゃられる方があります。
そんな言葉を一つの整形外科だけでなく複数の病院など医療機関で何度も繰り返し言われたとしたら
もう自分は年取ってるからこの神経痛は治らない
と自己洗脳してしまい、加齢のせいでもなんでもなく、ちょっと生活習慣を見直すだけで改善される神経痛関節痛でさえも治すことを諦めてしまわれる方も中にはおられます。
以前にもお話したことがありますが、「ブアメードの血」と同じく人間は暗示だけでも病気になったり病気が治ったりすることもあります。
科学や医学では到底説明がつかないような飛躍的な病気からの回復を遂げた方もあったりします。
先日たまたま泉南市の実家の母の知り合いから
インフルエンザで高熱でうなされていたけど、インフルエンザが治ったと思ったら余命3ヶ月の全身ガンと宣告されていた全身のガンがすっかりと消えてなくなっていた
という話を聞きました。
本当にインフルエンザにかかったことがきっかけで全身のガンが治ったのかどうかは不明ですが、医師からガンが治っていると言われるとそれだけでガンが本当に治ってしまうなどということもよく聞く話です。

人は「権威」というものに弱く、自分より権威のある人から言われたことが例え真実でなかったとしても、権威がある人から言われたことのほうが真実と思ってしまう傾向にあります。
その証拠に周囲を見渡してみて下さい。3月中旬に推奨されていたものが任意となったにも関わらず、口と鼻を覆っていることが正しい感染予防とテレビなどメディアに出ている医師などの専門家によって言われているがために、咳もくしゃみも一つもしない人が
「息苦しい~」
とゼーゼー低酸素状態になりながらいつまで経っても外そうとしないのは、やはり権威ある人の言葉が真実となってしまっているのが理由の一つでもあります。
そういう権威ある立場の人間を「先生」というように、学校の先生・病院の先生・整骨院の先生・鍼灸院の先生・習い事の先生などなどと言われます。
我々も腰痛肩こりなど様々な体の不調を訴える方を日々診させて頂いておりますが、中にはどれだけこちらが一生懸命に整体に取り組んだとしても
全然痛いの治らんやないか
と苛立ちの言葉を投げつけられることもあります。

また逆に、
通わせて頂いているおかげで今まであれだけ辛かった坐骨神経痛が随分楽になりました
と喜びの声を頂くこともあります。

苛立ちの言葉を聞いた時には、
もしかしたらトキソプラズマ感染によって怒りを生じているかも知れない
と思うと、一歩冷静な目で腰痛肩こりがなかなか良くならないという方を診ることができますし、喜びの声を聞いた時には、
絶対にこの痛み良くなってきますからね
と、何度も繰り返し励まして痛みや不調が解消されるまで言い続け、オオカミ少年脳となるまで繰り返し言い続けることで治ったりすることもあるものです。

人間の脳はまだまだ未知の世界と言われています。
体の痛みが治らないことにイライラするのは、もしかしたらトキソプラズマ感染によって自分の意志とは関係なくいら立っているのであって、
絶対に治すんだ~
と言い続けることでオオカミ少年脳になるまで繰り返すことで、辛い坐骨神経痛の痛みや五十肩の痛みも取れてくるかも知れませんね。