痛みを伴う肩こりであれば整骨院で健康保険が使えるか?

コロナ禍ですっかりと定着してしまったテレワーク。
テレワークとは | 働き方・休み方改善ポータルサイト

「テレ」という言葉の意味は、「離れたところ」という意味だそうです。
つまりテレワークとは、「離れたところで仕事をする」ことで、以下のようなものを表します。

①在宅ワーク
会社や職場へ通勤することなく、自宅にいながら仕事をすることで、主にパソコンによるデスクワークが主体のお仕事をされている方は在宅ワークとなっている方が多かったのではないでしょうか。コロナが明けてもなお在宅ワークのままという方もちらほらいらっしゃいます。

②モバイルワーク
取引先のオフィスや電車・飛行機などの交通機関での移動中、カフェやホテルのラウンジなどを利用して仕事をするもので、貝塚駅前にもモバイルワークができる施設ができています。

③サードプレイスオフィス勤務
レンタルオフィスやコワーキングスペースなどを利用して仕事をするもので、なんとなく②に似ているようですね。貝塚駅前の施設はもしかしたらサードプレイスオフィスに当てはまるのかも知れません。

いずれにせよ、「働き方改革」という言葉があったように、日本人は働きすぎということもあり、労働時間の短縮やフレックスタイム制の導入など様々な勤務体系によって以前とは全く異なる仕事環境に置かれている方も見うけられます。

そんな中で、通勤そのものがなくなってしまったり、毎日のように大阪市内まで通っていた会社への通勤回数が極端に減ってしまっている方もあり、今までであれば職場への往復だけでも電車に乗ったり階段を上り下りしたりと運動不足解消のちょっとした手助けにもなっていた通勤が、すっかり自宅に引きこもっていても仕事が完結してしまうため、大幅な運動不足に陥ってしまっているという方も中にはいらっしゃいます。

そこで、先日貝塚市にお住まいの方から以下のようなご質問があったのでご紹介しますね。
コロナで在宅ワークになってから、明けてもずっと在宅ワークになってしまったので、外に出かける機会が激減して家でずっと座りっぱなしの状態がかれこれ3年続いているので、今まではちょっとした肩こりでひどくなってもちょっとした頭痛だけで済んでいたのが、ここ最近は肩こりを通り越えて肩が痛くて辛い。単なる普通の肩こりは整骨院では健康保険が使えないって聞いているけど、ここまで痛みがひどくなっている肩こりなら保険は使えますよね?
とのこと。
肩こりの原因・症状・治療法を医師が解説│東京駅の整形外科 ...

結論から申し上げますと、軽度の肩こりであれ、重度の痛みを伴う肩こりであれ、単なる肩こりに対して整骨院・接骨院では健康保険を使った治療を受けることはできません。
整骨院・接骨院で健康保険が取り扱えるものは、まず
急性外傷性であること
そして
「骨折」「脱臼」「打撲」「捻挫」「挫傷(肉離れ)」
というケガであること。
さらには
「整形外科を受診していないもの」
に限られてきます。

そのため、肩こりの度合いが痛みを伴っているほど辛い症状であっても、ちょっと自分で肩の周辺を回したりストレッチしたりして動かしたりするだけで解消される軽度の肩こりであっても、その肩こりが日常生活から生じる単なる肩こりであったり、原因がよくわからない肩こりであれば、整骨院では健康保険を使った治療を受けることはできません。

では、逆にこのようなご質問をされたこともありましたが、
整骨院で健康保険が使える肩こりってあるの?
というもの。

厳密にいえば、肩こりであっても健康保険が使える場合があります。
ではどのような場合、肩こり整骨院へ通っても保険が適用されるか、いくつか例を挙げてみます。
昨日、グラウンドで野球をしていて、バットをスウィングした時に、振りかぶり過ぎて肩に遠心力が加わり肩の関節を捻ってしまってから肩がこるように痛い
とか、
3日前、体育館でボクシングの試合をしていた際、相手選手のパンチを防ごうとして肩でブロックした時から肩こりのような痛みが出てきはじめた

このように、「いつ?」「どこで?」「何をしていて?」「どのようになって?」肩こりが生じるようになったのかが明確である急性外傷性のケガに分類できるレベルの肩こりであれば痛みを伴っているでしょうから、当然整骨院健康保険を使った治療を受けることができます。

単なる肩こりなのか、それとも負傷原因が明確なケガが起因となって生じている肩こりなのか、その区分けをすることは非常に難しいところがあります。なぜなら、受診者の主張次第なところもあるからです。

以前貝塚市二色から来院された方でこのようなことを仰られている方がありました。
なんだか最近肩こりがひどくて、首まで痛くなってきた
とのことで、当院では健康保険を取り扱っていないことをお伝えすると
せっかく予約とって来たのだから、1回は試しに受けてみます
とのことで、当院の施術を受けて頂いた後、施術内容に満足して頂いたため次回予約をお取り頂いた翌日、
そういえば自分の肩こりは単なる肩こりではなくて、子どもと一緒に逆上がりの練習をしていた時に頭から地面に落ちてから肩こりがひどくなってきているようなのを思い出したので、原因がはっきりしていれば健康保険で受けれますよね。健康保険で受けることができないなら次回はキャンセルします
とおっしゃられました。

まるで後から取ってつけたような負傷原因だったため、明確な負傷原因であればすぐに肩がこりはじめた原因を思い出せるはずですが、翌日になって誰かの入れ知恵かどうか不明ですが、急に健康保険治療を希望されたため当然2回目のご予約をお断わりさせて頂きました。

肩こりに対して同じ整体を受けるにあたり、健康保険が使えるのと使えないのであれば、当然健康保険が使えて安いほうがお得なほうを選択される方のほうが多いのではないでしょうか?
特に大阪人に多い気質として、「安くてお得」というものについ目を奪われがちです。

ですので、当院で取り扱っている保険としては「交通事故」と「労働災害」に限定させて頂いております。
当たり屋つまり自分から交通事故にわざと遭おうとする方もそうそういらっしゃらないでしょうし、仕事中にわざわざケガをしようとするような方はまさかいらっしゃらないでしょう。そのため、交通事故労働災害に遭われた方はやはり被害者という要素が強いため、被害者救済を第一優先としているため、保険を取り扱っているというのが現状です。

当院では交通事故によるむちうち労働災害によって痛めた腰や肩などに対する施術であっても、単なる肩こりをはじめ痛みを伴う重度な肩こりであってもご提供している施術はベースとなるものはほぼ同じ内容となります。
そのため、交通事故労働災害によってケガをされて当院に来院され治療を終了された方の中で、その後自費整体で5000円を支払ってまでして当院で施術を受けられる方はほぼ皆無に等しいです。
なぜなら同じ整体を受けるのに保険が使えてタダ同然で受けられたものはやはりタダ以上の価値を見出すことができないからです。

一方、最初から肩こりや腰痛などで自費整体をご利用になられていた方が、交通事故むち打ちに遭ったり、仕事中にケガをされて労災治療で一時的に自賠責保険労災保険を使って治療を受けられて、その後また元の自費診療に移行してもほとんどの方はそのまま自費診療でも継続してご利用頂いています。
そういった方々は「価格」より「価値」を見出されているからです。

肩こりに対して健康保険が使えるから毎回安くてお得だけど、肩に低周波を当ててローラーベッドで全身をマッサージしてもらってホットパックで肩の筋肉を温めてもらって、牽引器で首を牽引してもらって、最後に先生だか見習いだかよく分からない先生と思しき人に凝っている肩を叩いたり揉んだりストレッチをしてもらって帰ってくる毎日。
これで満足されている方は今通われている整骨院へそのまま通院されることも一つです。
不正請求に加担している」ということに対する後ろめたさなどがなければですが。

ですがそのような通り一辺倒な流れ作業の整骨院へ通院してもいつまで経っても改善されない体の不調でお悩みでしたら当院の施術によって解決できる糸口が見つかるかも知れません。