なぜあれだけ膝の痛みで毎日飲み続けた痛み止めの薬と湿布を止めることができたのか?

今年最大の台風が今頃になって日本に近づいておりますね。
ラグビーワールドカップもちょうどあるこの週末、そして貝塚はじめ泉州界隈ではだんじり祭りなど秋祭りが開催されるところが多い中、少しでも台風被害のないように今から準備も必要です。

さて、今回は和歌山からお越しの方についてお話しますね。
お友達がスッキリさんで調子良くなっているのを見て紹介してもらって藁をもすがる思いでなんとかして膝の痛みを解消したい
とのことで来院。

10年前に体調不良体重が激減し、その後体調は取り戻されたものの、徐々に体重が増えてきてダイエットも検討されていた矢先のこと、ご家族に不幸ごとがあり、葬儀の場で正座しようとしたら全くできず、膝の痛みを伴うようになり、曲がらなくなってきて一年前から整形外科で水が溜まっていたため5回程度抜いてもらいコンドロイチンの注射を打ってもらい、湿布痛み止めを飲んでいたものの、一年経っても痛みも解消されず
このままでは歩けなくなったら嫌だから
ということでお友達が当院で体調が良くなってきている姿を見られ、ご紹介で来院されました。
当院まで1時間以上かけて来院され、施術を受ける時間よりも行き帰りの時間がとてもかかり、大変恐縮ではありますが、頼って来て頂いている以上はなんとしてでも良くなってもらいたい思いで施術に当たっています。

また、右手が痺れ、時々脱力によって物を落とすことがあり、慢性的肩こりからひどくなってくると偏頭痛に発展するとのことでした。
さらにぎっくり腰を過去に2回ほど患われたことと、手の腱鞘炎によくなっていたそうです。

検査確認してみると、

後ろからの姿勢を確認してみると、それほど大きく歪んでいるようには見えませんでした。
さらに座位のままで頭の上から肩の捻じれを確認してみると、

左肩が前方に出ているため、どうやら左肩に捻れの負担がかかっているようでした。
この時点で左肩を下にして寝る癖があるかどうか確認してみると、右肩を下にして横向きで寝ると左膝が不安定となり痛みで夜中に目が覚めてしまうそうで、それをかばっているため、どうしても左肩を下にして寝る癖がついているようでした。

さらに立位前屈検査してみると、

右前方に斜め前屈されており、まっすぐ前屈しようとしたら左ひざ痛みが走るとのこと。

次に腹臥位で検査確認してみると、

右の足首の硬さはこのように柔軟性があり、しっかりとベッドとついている状態となっていましたが、左足首の硬さを診てみると、

硬くなっており、大きく隙間が空いている状態となっていました。
さらに両足を上から診てみると、

このように左足が短くなっており、硬さに左右差を生じている状態となっておりました。

さらに仰臥位で確認してみると、パトリック検査いわゆる4の字検査が明らかに左股関節に硬さを生じており、4の字ができない状態となっていました。
ですのでこの膝の痛みは膝に問題がある訳ではなく、その上下にある股関節足関節の硬さによって生じている痛みのようでした。

膝の痛み膝関節そのものに原因がある訳ではないというケースがよくあります。
膝そのものが原因痛みが出てくるものには、例えばリウマチなどの疾患もありますが、それ以外ではスキースノボラグビーなどのコンタクトプレーで膝そのものを地面強打したりして生じる膝の痛み以外は、股関節足関節といった膝の上下にある関節の硬さ原因となって生じている膝の痛みが多いです。

そのため、初回来院時に
しばらくは膝そのものは触らずに股関節や足首の硬さを解消するための調整をしていきます
とお伝えして施術。

2回目来院時の問診では
とにかく今までよくトイレで目が覚めて起き上がるときに足をひきずってトイレに向かっていたけど、そもそも夜中にトイレで目が覚めることなくグッスリ眠れた
とのことでした。

ですがまだまだ初回施術を受けられたばかりのため、体はまっすぐを認識されておらず、頭が左に傾いている状態となっているため、早速初回施術の良い反応が出ているものの、まだまだ油断はできない状態。

さらに3回目来院時の問診では、主訴とする膝のことではなく、草刈しすぎて腕が筋肉痛で痛いということだったので、そのまま施術。

そして4回目来院時の問診では、
そういえばここ最近湿布を貼らなくても大丈夫だし、そもそも痛み止めの薬を全然飲まなくても大丈夫になっている
とのこと。


当院に来院されはじめてから2週間ほどの出来事ですが、指導通り通院されていることもあり、経過良好で一年以上ずっと貼り続けてきた湿布を手放すことができるようになっていることと、痛み止めを全く飲んでおられないというからかなり経過よく回復方向へ向かっていってくれています。

今までは膝が痛いと膝に注射をし、膝に湿布をし、痛み止めを飲むということしか選択肢になかったため、膝だけにアプローチしつづけて1年以上痛みが解消されなかったため、当院では膝を直接触らず、その周りから歪みを解消し、膝痛を解消する方向へ持っていくお手伝いをすることに今のところ順調な経過を辿っておられます。
なぜあれだけ膝の痛みで毎日飲み続けた痛み止めの薬と湿布を止めることができたのか?
それは単純に膝だけにしか治療するポイントへのアプローチがなかった状態からだけでなく身体全体のバランスを整えていくことにチェンジしたからです。


当院に来院される膝痛の方の膝の痛み外傷性のケガではないため、ほとんどが慢性的身体の歪みの積み重ねから生じているものがほとんどです。また、過去の古傷であることも多いため、膝の痛みを解消するお手伝いも少々時間と期間がかかりますが、きちんとアドバイスを受け入れ、素直に取り組まれる方ほど良い結果も手にされています。

もう歳だから
そう諦めているようでしたら今一度どうしようもなくなってしまう前にご相談下さい。
何かしらお役に立てるかも知れません。