健康の秘訣は流れにあり

自分が子供のころはお盆が明けると朝夕は随分と涼しくなってきていたのですが、今ではお盆明けでも少しはお盆前に比べると涼しくなってきているものの、昔に比べるとかなり暑さを感じます。ましてや子供のころはエアコンなどほとんどの家庭ではありませんでしたし、必要性も感じることがないくらい夏場でも30度を超えることがとても珍しかったのですが、現代ではエアコンがないと死活問題です。それだけ夏場の気温が上昇していることと合わせて夜の風そのものも昔のほうが風通しが良かったのが今は風すら吹き抜けない状態です。
ですが先日は台風並みに風が吹いていた日もありましたが、同じ気温であったとしても風の流れがあるのとないのとでは体感温度に大きく差が出てきます。
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風の流れと同様に、津田川や近義川の流れも悪ければヘドロがたまって悪臭がするようになりますが、サラサラと循環良く流れていれば良い水が流れます。
これは人間の体にも当てはまることです。
人間の体内に流れているものを体液と呼びます。
この体液がサラサラと流れているほうが良いことは様々な健康番組などで耳にするため、
えっ知らなかった
とはなりませんよね。

ではこの体液で最も皆さんがすぐに思い浮かぶのは「血液」ではないでしょうか?
血液をサラサラにするために納豆やオクラのようなネバネバ食品を食べましょう
ということはどなたも今まで一度くらいは聞いたことがある内容だと思います。

次に体液として思い浮かぶとしたら「リンパ液」ではないでしょうか?
このリンパ液の流れが悪くなった状態をよく
足がむくむ
というふうに言われますが、まさに足の浮腫リンパ液が滞っている状態を指しています。
ですのでリンパ液が循環良く流れることが大切なことも皆さん周知なことです。

ですが
もう一つ重要な体液がありますよ
と言うと、皆さんなかなか思い浮かばないかと思います。
鼻水や唾液ももちろん重要な体液ではありますが、体の中でも特に中枢神経である脳と脊髄を保護している体液
脳脊髄液
というものがあります。。
脳脊髄液?いったい何?
と聞いたことがない方も多いかも知れません。

血液リンパ液脳脊髄液という体液で人間の体の60~70%を占めています。
それらの体液の好循環こそが健康の秘訣となります。
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脳脊髄液とは、書いて字のごとく脳と脊髄を流れている体液のことで、「脳室」と呼ばれる場所で一日に500ミリリットルほど作られ脳と脊髄の間を循環し、最終的には静脈リンパ液と混ざり取り込まれるようにできています。
脳脊髄液の役割は、例えていうなら「スーパーで売られている豆腐」をイメージしてもらえれば分かりやすいかと思います。
豆腐はとても柔らかいため、ちょっと揺すったりするだけでもグシャグシャに崩れてしまいます。そのため、中に少量の液体が入ることで豆腐は容器の中でプカプカと浮いた状態となっており、簡単には崩れないようにできています。最近では真空パックの豆腐もあるため、それはそれで崩れないのですが、豆腐のように柔らかい組織でできている脳と脊髄を骨で直接保護しているだけではたちまち頭を強打しただけで脳がグシャグシャになってしまってはいけないからこのような脳脊髄液という体液で保護されているのです。

ではこの脳脊髄液はどのようにして脳から脊髄を循環しているかと言うと、頭蓋骨骨盤の骨が上と下とでポンプのように膨張と収縮を一日に一万回以上繰り返すことで循環するようにできています。もちろんミクロの世界なので骨盤頭蓋骨が膨らんだり萎んだりしている状態を実感することは困難ですが。

一般的に「呼吸」というと、肺に酸素を取り入れて二酸化炭素を吐き出す呼吸を思い浮かべるかと思います。
この肺呼吸を「二次呼吸」と言います。
ってことは一次呼吸ってあるの?
という疑問が浮かび上がるかと思いますが、その一次呼吸頭蓋骨骨盤骨の膨張と収縮なのです。
お腹の赤ちゃんが生まれてはじめて「オギャー」と泣きはじめることで二次呼吸ははじまりますが、一次呼吸はお腹の中にいるときにすでに始まっています。だから「一次呼吸」なんですね。
ですので一次呼吸は脳脊髄液の循環、そして二次呼吸が血液の循環に関わってきます。

この脳脊髄液の循環が滞ってくると
・疲労がなかなか取れない
・気力が長続きしない
・やる気が出ない
・いつも体がだるい
・体が重い

といういわゆる不定主訴と言われる状態で悩まされることになります。
その状態が継続すると体の回復する力いわゆる自然治癒力が低下し、病気や慢性的な肩こり 腰痛などの症状を引き起こしたりするのです。

以前、交通事故によるむちうちを患った方がいつまで経っても上記のような体の不快感が解消されず、挙句の果てには「仮病扱い」を受けるようになり、細かく調べてみると脳脊髄液を保護している膜が事故による衝撃によって破れてしまって脳脊髄液が循環不良に陥り、体調が回復しないという状態に陥っていることが分かるようになりました。
これを脳脊髄液減少症と言って、脳脊髄液が滞ったり流れなくなったり減少したりすると体調不良を引き起こしてしまいます。
また、腰痛が酷いからと整形外科などの病院硬膜外注射をした際に硬膜に誤って注射の針が刺さり、脳脊髄液がそこから漏れ出して体調不良に陥る方も時々見かけたりします。先日芸能人の方も硬膜外注射後に脳脊髄液減少症になっておられた方がニュースに出ていました。あってはならない医療事故ですが。

ですが、交通事故によるむちうちをはじめ、硬膜外注射による損傷によって脳脊髄液減少症を引き起こした場合、以前はこれといった治療法が確立されていませんでしたが、今ではブラッドパッチという自分自身の血液の血餅を用いて破れた膜を塞ぐ治療法が確立されております。
今まで原因不明の仮病扱いを受けていた交通事故によるむちうち患者さんがこの治療法によってかなり救われたのではないでしょうか。
それだけ脳脊髄液の循環は体にとって重要な役割をしているのです。

当院の整体で仰向けで施術する際に頭蓋骨を触る施術を取り入れていますが、
なんで腰痛いのに頭触るん?
というご質問を頂きますが、まさにこの脳脊髄液の循環を促して自然治癒力を最大限に高めるための整体施術を当院では取り入れているからです。貝塚市整骨院の中でもここに特化しているところはもしかしたら数少ないかも知れません。

頭蓋骨に触れる施術をなぜ用いているかを細かく説明するのはまた今後の記事で書きたいと思っていますが、何せ腰痛があると腰をマッサージしたり腰椎をボキボキ鳴らすと解消すると考えるのが一般的な考え方です。
五十肩で肩が痛くて上げることができなければ、挙げられない肩を強引に引っ張って痛みを我慢しながらストレッチしたり僧帽筋や上腕部周辺の筋肉を揉んだり叩いたりすることが痛みや不調を和らげるのではないだろうかと考えるのが一般的です。

もちろんマッサージストレッチによって血液の循環が促進されることは間違いありません。
ですが過度に強い力でマッサージをしてもらったり、可動範囲を超えるストレッチを一所懸命にしてもらうと、どうしても筋肉の中にある筋紡錘というセンサーが防御反応を起こして和らぐはずの筋肉が余計に硬直してしまったり、可動域が余計に低下してしまうことが多々あります。

ですので当院では痛みや不調を感じる部位だけに囚われることなく、例え腰痛があっても腰だけを診るようなことはしませんし、肩こりがあったとしても肩の筋肉だけをマッサージするような対症療法はしない方針で取り組んでいます。

マッサージをメインに取り入れている整骨院、ボキボキ背骨を矯正する整体をメインとしている整体院鍼灸治療に力を入れている鍼灸院など方針は様々ですが、今通われている整骨院整体でなかなか体の不調が解消されない方は、今一度方針転換してみて痛みや不調がある部位以外にもアプローチする整骨院整体を選択することも視野に入れてみてはいかがでしょうか?