大腰筋がサルコペニアを防ぐ

連休を頂いておりましたが、この連休で北アルプス登山を計画しておりましたが、台風の影響のため急遽ドタキャンとなりました。
ホテルをはじめ、山小屋など直前でのキャンセルで大変ご迷惑おかけしましたが、まずは身の安全を優先させて頂きました。
もし無理にでも登りに行っていたら今頃まだ帰宅できずに名古屋あたりで右往左往しているところでした。
今回の台風は2018年に泉州地方に甚大な被害をもたらした台風よりもさらに大きいということで警戒していましたが、幸い大阪にはそれほど近づくことなく通り過ぎて行ったのでホッとしました。
ですが台風直撃の地域もあることでしょうから身の安全だけは必ず確保して油断しないように気をつけて下さい。

さて、登山をするにしても運動するにしても筋肉が唯一「老化に対抗する器官」となります。
年齢を重ねると、当然白髪が増えてきたり、眼が見えづらくなってきたり、耳が聞こえにくくなったりといった体の機能が衰えてくるものです。
老化だから仕方がない
そう諦めの声が聞こえてきそうなものですが、意外と筋肉はこれらの器官とは異なり、70代や80代になっても運動などで鍛えることで機能を高めることが可能です。90代の方であっても運動によって筋量が増加したというデータもあるそうです。
ということは、体の中で筋肉だけが唯一加齢や老化という流れに逆らうことができる器官だと言えるでしょう。
ですのでしっかりと筋肉を動かして運動することで体力の衰えにストップかけたり今よりも体力をアップすることも可能なわけです。

最近なんだか疲れやすくなった
座り過ぎのせいか、最近背中が丸くなって肩が落ちてきた感じがする
お腹周りが太ってきて体型が崩れてきた
健康診断でメタボリックと言われた
お肌のコンディションが悪くなった気がする
階段を上っただけですぐに息切れする
最近歩くスピードが遅くなった感じがする
なんでもないところで足がつまづくことがある
などなど・・・。

このような衰えは早い方で40代から感じ始める方も多いのではないでしょうか?
これは筋肉量の低下が関係しています。
30代くらいまでは学生時代のクラブ活動や体育の授業などで少なからず筋肉を使っていたため、さほど筋肉の衰えも緩やかなためごまかしが利いていたのが、40歳を超えてくるととうとうごまかしが利かなくなり体の衰えを感じ始める年ごろではないでしょうか?

筋肉が減ってしまうことを「サルコペニア」というように言われています。
これはラテン語で「サルコ=筋肉」と「ぺニア=減少」が組み合わされた言葉を表します。
我々人間の筋肉は20代を境に、1年に1%の割合で筋肉量は減少していきます。この筋肉量の減少が過度に進んでしまう現象をサルコペニアと言います。
特に高齢者はサルコペニアが進行しやすい傾向があるため注意が必要です。
70歳くらいまでは年に1%ずつ減少していた筋肉が75歳前後から急激に落ち始め、結果サルコペニアによる筋力低下から転倒による大腿骨骨折を引き起こし、それが寝たきりの原因となってしまうことも少なくありません。
現に、コロちゃん騒動が始まる前の年の2019年に泉南市老人ホームで祖母が他界しましたが、きっかけはサルコペニアによる筋力低下から転倒し両方の大腿骨骨折をし、寝たきりとなったため自宅での生活が困難となり施設でお世話になっておりました。
そうならないように何度も口酸っぱく歩いたり運動したりすることを促していたものの、なかなか自分ではサルコペニアが進行していることに気づかないものです。

ではここで次の項目のうち自分にはどの項目が当てはまるかセルフチェックしてみて下さい。
□最近ちょっとした段差や大したことのない障害物に足をひっかけたりつまずくことが多くなった
□ここ数年運動らしい運動をしていない
□ペットボトルの蓋を捻って開けるのに苦労することがある
□今までより歩くスピードが遅くなった気がする
□長時間座り続けていると姿勢が崩れていることが多い
□ちょっと仕事や家事を頑張っただけで疲れやすくなり以前より無理がきかなくなった
□片足立ちで靴下を履こうとするとよろけてしまう
□外出先では必ずエスカレーターやエレベーターを使い、階段は使わない
□近所の買い物でも自転車は使わず自動車ばかり使っている
□腰やひざにトラブルを抱えている
□若い頃より10kg以上体重が増えている
□ダイエットしようとしてもなかなか痩せない
□食事制限だけのダイエットでリバウンドしたことがある
□最近太りやすくなった
□健康診断でメタボリックシンドロームと言われた
□BMIが25以上ある
□休日は家でゴロゴロとしていることが多い
□運動が苦手もしくは嫌いである
□今は体力に不安もないし運動などしなくても大丈夫だと自負している
□自分の老後の健康に不安はあるものの漠然としており何も対策をしていない

上記の項目が当てはまることが多いほどサルコペニアは進行しています。

ではサルコペニアの進行を食い止めるためには何からすれば良いか?
答えは簡単です。
運動」することです。
運動することで筋肉を使うことで筋力を今以上に低下させないことが大切です。
その筋肉の中で特に積極的に使って欲しい筋肉はズバリ「大腰筋」です。
腸腰筋を鍛えて腰痛改善! 腰が痛くても安全なトレーニング法 ...
大腰筋腸骨筋と合わせて腸腰筋とも呼ばれていますが、腰椎と股関節の内側をつなぐことで体幹を支える上で非常に重要な役割を果たしています。
この筋肉は座っていても座位を保持するために働いていますし、立位でも常に体幹を支えているため日常では無意識で体を支えるために使い続けている筋肉となります。
この筋肉が弱って体を支えられない状態に陥っている方を見かけることはよくあります。
腰の曲がったお爺さんのイラスト(笑顔) | かわいいフリー素材 ...
このように腰が曲がって伸びないご高齢の方は大腰筋が弱ってしまって体幹を支えることができなくなってしまっています。
ですが長時間のデスクワークや立ち仕事によって大腰筋の緊張が強くなってしまっている方が最近では多く見られます。

大腰筋は左右に2本ついていますが、両方が働くことで体幹を支えるのに対し、片方ずつが働くと足を上げる際に使われます。
特に膝を意識的に高く上げようとするとよく働いてくれるのが大腰筋となります。膝を股関節あたりまで上げようとするときに使われている筋肉は主に大腿四頭筋という太もも前面の筋肉になりますが、そこからさらに膝をお腹に近づけようとするところまで上げようとするときに使われるのが大腰筋となります。
ですので、大腰筋を鍛えることが体幹を支え寝たきりを防ぐことにも繋がりますし、運動不足解消にも繋がるのです。

さらにこの大腰筋大腿四頭筋といういわゆる太ももの筋肉と同じく筋単位が大きい筋肉となります。
筋単位が大きいということは、よりエネルギーを使ってくれるということです。
つまりダイエットにも非常に効果的な筋肉なのです。
ですので、ダイエットして太りすぎをなんとか抑えたいという方は大腿四頭筋はじめ大腰筋など筋単位の大きな筋肉を積極的に動かしてあげるほうがより効率よくダイエットができるのです。

では大腿四頭筋をはじめ大腰筋を鍛えるためにできることの代表的な運動といえば
ウォーキング
となります。
特にウォーキングの際にただダラダラと歩くのではなく、スピードを早めたり逆に遅めにしたときに膝を意識的に高く上げるようにしたりして緩急をつけたウォーキングをしてみると案外効果的に鍛えることが可能です。
この暑い中ウォーキングなんかやってられへん
そうおっしゃる方は外を歩かなくても構いません。
家の中でもエアコンで空調管理のもと、壁に手をついて足を高く上げる運動をするだけでも大腰筋を鍛えることは可能です。
特にコロちゃん騒動で在宅ワークが増えた方や旅行などで積極的に外に出かけることが少なくなった方は、ちょっとした隙間時間を上手に活用して大腰筋を積極的に動かすことに意識を向けられてみてはいかがでしょうか?

大腰筋がどこについている筋肉か分からない
大腰筋をどうやって鍛えてあげたら良いか分からない
大腰筋が自分は硬くなってしまっているかどうか気になる
などなど、大腰筋について分からないことは通われている整骨院整体院の先生に聞いて納得できるように説明してもらいましょう。
泉州地域で大腰筋について詳しく説明してくれる整骨院整体を探しているけどなかなか治療院を見つけることができない方はぜひ一度貝塚駅前の当院でご不明な点をスッキリさせてみませんか?