病気など疾患によるものには、まず変形性股関節症があります。
これは、股関節を構成している関節軟骨の異常により股関節が変形し、正しく機能しなくなる疾患です。
原因不明で発症する一次性のものと、臼蓋形成不全や関節リウマチその他大腿骨頭壊死症、外傷性の疾患が原因で発症する二次性のものに分類されます。
次に、臼蓋形成不全または寛骨臼蓋形成不全と言われるものがあります。
これは、股関節の受け皿となっている臼蓋の発育が不完全なため、大腿骨頭を支えることができず、不安定な状態にあるため軟骨がすり減って股関節周辺に痛みを生じ、変形を来すものです。
関節リウマチは、股関節の内側にある滑膜に炎症を生じることで痛みや腫れを来す自己免疫疾患で、炎症が長期間続くと関節軟骨や骨が破壊され、関節の脱臼や変形、拘縮を引き起こしたりします。
大腿骨頭壊死症とは、大腿骨に血液が行き渡らなくなることによって骨頭が壊死する疾患です。
骨頭が壊死することで股関節の変形や強い痛み、さらには骨折などを起こすことがあります。
長期にわたるアルコール摂取、大量のステロイド投与によって生じる場合と、原因不明の特発性のものがあります。
さらに転倒などによる外傷性の大腿骨頸部骨折による股関節痛があります。
骨粗鬆症が原因となることが多く、高齢者が多いです。この場合、骨折部位が癒合しない場合や血行障害によって一部が大腿骨頭壊死に陥ることがあるため、この場合は手術によって人工骨へ置換する対象となります。
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