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体脂肪とは
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私たちのカラダには、特に運動をしていない時でも、心臓の拍動や呼吸、胃腸の消化活動などのために動き続づけいているたくさんの筋肉があります。またどんな時でも、一定の姿勢を保持し立ったり坐ったりするために、身体中の筋肉が複雑に調節された動きをしています。これらの筋肉は、普段は、血液中の脂肪酸を燃料として使っています。 食後しばらくは、食事から吸収された脂肪酸が、血液中にたくさんありますが、食後時間が経つと、体脂肪が少しずつ分解されて燃料となります。 脂肪は、一日中とろりとろりと燃焼しているのです。 いわゆる有酸素運動を行えば、この燃焼を一気にすすめることができますが、特に激しい運動をしなくても、体脂肪は自然に少しずつ燃焼しているのです。
要は、体脂肪の蓄積が、この自然な燃焼の速度を上回らなければよいのです。
 体脂肪が蓄積するのは次のような条件の時です。
・血糖値(血液中のグルコース濃度)が高い。
・血液中の脂肪酸濃度が高い。 
・血液中のインスリン濃度が高い。 
この逆の時は、体脂肪は、つねに分解に向かいます。 体脂肪が増えるのは、主に食後です。


体脂肪の役割

体の仕組みを正常に維持していく上で重要な役割を担っており、適正な体脂肪を維持することは必要。   

①エネルギー源として必要な時に脂肪組織が燃焼してエネルギーを補給する 体脂肪が極端に少ないと、体を構成しているたんぱく質をエネルギーとして使

うことになり、筋肉が少なくなったり、肝臓が小さくなったりして、やがて臓器障害が起きて命を失うことになる。  

②体温維持などの断熱作用に役立つ  

③内臓を正常な位置に保つためのクッションとして働く。 

 

皮下脂肪

皮下のある脂肪細胞に蓄積されている体脂肪です。特に、お腹まわりや腰、お尻、太ももなどの皮下に多く見られます。皮下脂肪をため込んだ「洋なし型

肥満」は圧倒的に 女性に多く見られます。

 

内臓脂肪

内臓の周囲に蓄積され、内臓を固定し、クッションの役割を果たしている体脂肪です。外見からは蓄積されていることが分りにくく、増えすぎると生活習

慣病を招きます。 内臓脂肪をため込んだ「りんご型肥満」は男性に多く見られます。

 

中性脂肪

血液中にある中性脂肪は、運動を行うときの重要なエネルギー源です。運動に必要なエネルギーの多くは、この血液中にある中性脂肪を分解して出されま

す。そのために、運動が長時間におよぶと血液中の中性脂肪は次第に減ってきます。運動が不足すると血液中の中性脂肪の利用は低下し、脂肪があまって

きます。あまった脂肪は、血管の中にたまったり、あるいは脂肪をためる働きをしている脂肪細胞の中に蓄えられます。脂肪細胞は全身に分布しています

が、特に皮下、肝臓、心臓などにたまり、それが原因になって肥満、動脈硬化、心筋梗塞などを起こしやすくなるのです。血液中の中性脂肪の量は、脂肪

の摂取量やカロリー量に影響されます。脂肪摂取量やカロリー量が多くなると、血液中の中性脂肪も増えてきます。血液中の中性脂肪はエネルギー源とし

て重要ですが、過剰にたまると生活習慣病などの原因となります。持久的な運動を行って血液中の脂肪利用を高めたり、脂肪やカロリー値の高い食べ物を

摂り過ぎないようにして血液中の脂肪が増えないように管理することが健康のために必要です。

 

コレステロール

コレステロールは、あらゆる細胞膜の主成分であり、生体の機能を調整するステロイドホルモンの原料としても欠くことのできないものです。しかし、血

液中のコレステロール量が増えすぎると高脂血症になり、動脈硬化心臓病の原因となります。したがって、コレステロールは健康な体を維持するために

必要ではありますが、多すぎることは健康上好ましくないのです。ただし、ここで問題となるのは血中のコレステロールの総量ではありません。血中の

レステロールには、LDLコレステロールHDLコレステロールとがあります。この二種類のコレステロールの比率が問題になるのです。LDLはいわ

ゆる「悪玉コレステロール」、HDLは「善玉コレステロール」といわれ、それぞれ役割が違います。LDLコレステロールが増えすぎると、動脈硬化や

心臓病の原因となります。HDLコレステロールは体の中であまったコレステロールを肝臓に持ち帰って処理する働きがあります。したがって、健康であ

るためにはLDLコレステロールよりもHDLコレステロールの比率を高くすることが必要です。運動不足や栄養過多は悪玉コレステロールであるLDL

コレステロールを多くします。持久的な運動を定期的に行い、栄養摂取を管理していると善玉コレステロールであるHDLコレステロールが増えます。同

じコレステロールでも、HDLコレステロールが増えることは悪いことではありませんし、これが多いほど持久能力は高くなります。


脂肪(脂質)

脂肪(脂質)は、最も効率よくエネルギーを確保できる栄養素です。ホルモンや細胞膜の材料でもあり、ビタミンの吸収や貯蔵、神経の働きなどにも関わ

っているので、ダ イエット中でも必要です。脂質の上手な摂り方は、量を控えめにして、植物性脂肪を主体にすることです。動物性脂肪にはコレステロー

ルを上げる脂肪酸が多く含まれてい るからです。また、魚の油には血液をさらさらにする作用があるので、適量は摂りたいものです。

 

タンパク質

タンパク質は、筋肉や皮膚など体をつくる主要成分であり、ホルモンや酵素の原料にもなる重要な栄養素です。タンパク質は、約20種類のアミノ酸が結合

して出来ています。このうち8種類のアミノ酸(必須アミノ酸)は、体内では合成できないので、食品から摂るしかありません。そのため、ダイエット

際は、必須アミノ酸をバランスよく含んだ、良質のタンパク質が不足しないように注意が必要です。良質のタンパク質は、肉や魚など、動物性の食品に多

く含まれています。ただし、動物性食品の摂り過ぎは、動物性脂肪の摂取にもつながりやすいので、大豆製品などの植物性タンパク質を組み合わせて摂る

ようにしましょう。

 

炭水化物(糖質)

炭水化物(糖質)には、ご飯やパンなどの主成分であるでんぷん、砂糖のほか、果物に含まれる果糖、乳糖などがあります。これらは、生命を維持し、活

動するための重要なエネルギー源となります。ただし、糖質は、摂り過ぎると体脂肪に変わるので、肥満を招きやすい栄養素でもあります。特に体脂肪に

なりやすいのは、吸収されやすい砂糖果糖などです。肥満の人は糖質を摂り過ぎていることが多いので、ダイエットでは、糖質、特に甘いものを制限す

ることが、重要なポイントになってきます。

 

ビタミン

ビタミンは、エネルギー源になったり体をつくる材料になったりはしませんが、他の栄養素の働きを円滑にするうえで欠かせないものです。ダイエット

は、どうしてもビタミンが不足しやすく、欠乏症になりやすいのです。いろいろな食品を食べるように心がけることで、いろいろなビタミンをバランスよ

く摂ることが大切です。ビタミンには、油脂に溶ける水溶性ビタミンがありますが、水溶性ビタミンは摂りだめがきかないので、毎回の食事で摂る必要が

あります。   


ミネラル

体内には、カルシウム、カリウム、ナトリウムなど、さまざまなミネラル(無機質)が存在しています。これらのミネラルは、血液や体液を一定の状態に

保ったり、筋肉や神経の働きを調節したり、骨や歯をつくるなど、体にとって欠くことのできない働きを担っています。食事を制限していると、ミネラル

も不足しやすいので注意しましょう。特に長期のダイエットでは、カルシウムや鉄を十分に摂ることが大切です。

 

食物繊維

食物繊維は、体内で消化・吸収されないので、いわゆる栄養にはなりませんが、健康維持に欠かせないさまざまな作用をもっています。さらに食物繊維

は、食べても太らないことから、肥満予防に最適です。食物繊維は摂りにくいと敬遠されがちですが、ぜひ積極的に摂るようにしたいものです。食物繊維

には次のような効果があります。

①水分を吸収してふくらみ、満腹感を得やすい

     

②かむ回数が多くなり、早食いを防ぐのに役立つ

     

③便のカサを増やし、やわらかくして、便秘を防ぐ

     

④塩分を体外に持ち出す 

    

⑤血糖値やコレステロール値を下げる

     

⑥腸内細菌のバランスをよくする

    

⑦大腸がんの予防に役立つ