ダイエットの第一法則

ダイエットの第一法則
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体重を減らしたければ、摂取カロリーを消費カロリー以下に抑える』ことが原則です。

もう一歩踏み込みます。

摂取カロリーが消費カロリーを下回った状態で、足りないエネルギーはどこから供給されるのでしょうか?

それは体脂肪か、筋肉です。 理想的なダイエットというとき、私たちは、筋肉や重要な臓器重量を減らすことなく、できれば体脂肪だけを減らしたいと考えています。 どうするべきでしょうか?同じようにエネルギーが足りないとき、脂肪が分解されるのはどういう場合で、筋肉が分解されるのはどういう場合でしょうか。  


体の中にはどうしても、脂肪酸ではなくグルコースを必要とする組織があります。血糖値は維持されなければなりません。また、体脂肪は分解されても二度とグルコースになることはありません。そこで、著しい糖質の摂取不足が続くとき、体は、グルコースを供給するためにタンパク質(筋肉)を分解し始めます。タンパク質やアミノ酸を十分取っていれば、大丈夫ではないか?と考える方があると思いますが、だめです。


低血糖状態が続くと、体は、アナボリック(蛋白合成、筋肉増進)の状態ではなく、カタボリック (筋肉減少、蛋白質分解)な状態に代謝モードが変わります。特殊なホルモン剤を用いれば話は別ですが、ここへいくら反応基質であるアミノ酸を供給しても、筋肉分解は止まりません。  


ですから、筋肉、あるいはlean body mass (LBM) = 除脂肪体重を減らさないためには、 まず、最低限の糖質は摂取し、血糖値と、肝臓のグリコーゲンタンクのストックを維持しなければなりません。過剰な糖質はインスリンの作用下で、体脂肪合成にまわされますので、一度に食べ過ぎることのないように、また、何度にも分けて食べる、グリセミック指数の低い食品や、野菜を一緒に食べるなどの工夫をしてインスリンの分泌を避けることが得策です。 

糖質の所要量は余ってもいけないし、足りなくてもいけない、まさにダイエットの核心です。  


余談ですが、美容のために、標準体重よりさらにやせようとする女性の中には、基礎代謝量程度以上を食べていても、元気がなくなってとてもお腹が空く人がいます。女性の体には(年齢により)22-25%くらいの体脂肪率を維持しようとする強いメカニズムが働いていますから、このあたりの値を下回ると、エネルギーのバランスがマイナスであっても、脂肪の分解にストップがかかり、また、空腹感を刺激します。そこで、通常は脂肪酸を利用できる臓器までもが糖質を使うことになると、低血糖状態に傾き、元気がなくなり、お腹が空くのです。あとでさらに強い、”甘いもの”への欲求が起こり、ダイエットは台無しになってしまいます。後に過食症のきっかけになることもありますので無理は禁物です。


繰り返しますが、ダイエットが順調に進むのは、『糖質不足がなく』、かつ『脂肪が必要なだけ分解されている状態のとき』です。


 一般に、体重が標準体重よりかなり大きい人、体脂肪率が高い(男性で25%、女性で30%以上)人は、強い空腹を感じることなく、糖質と、総カロリーの制限をすることができ、それだけで順調に体脂肪率を減らすことが出来ます。ところが、ほとんどの人はどこかで“下げ止まり“を経験します。どこで下げ止るかは、人によって大きく異なりますが、おおむね標準体重、標準体脂肪率の数値の範囲内で起こります。まるで生まれつきの理想体重というのが定められているように感じます。そこからさらに減量をしようとすると、食欲のコントロールが、それまでよりとても難しくなります。ここに至って、皆、もっと積極的に体脂肪を減らし、ただ体重を減らすだけではなく、メリハリの効いたボディメイクに取り掛かろう、と考え始めます。方法は、ある程度の運動が必要です。